内容説明
捜査願が出されていたヤミ金融業者が、横浜の運河で他殺死体となって発見された。ルポライター浦上伸介が取材に乗り出した。事件の鍵となるのは、秋田の富豪が持つ土地権利証。いつのまにか秋田から殺された金融業者のもとへ移されたその権利証は、さらに人知れず秋田の富豪の金庫に戻されていた。権利証の動きを追うことで、犯人に迫ることができる。そう考えた浦上は、ただちに行動に移った。長編トラベルミステリー。
著者等紹介
津村秀介[ツムラシュウスケ]
昭和8年12月7日、横浜生まれ。編集者・ルポライターなどを経て、昭和57年『影の複合』を栄光出版社より刊行し、作家活動に入る。アリバイ・ミステリーの第一人者として多くのファンを持ち、テレビドラマ化された作品も多い。平成12年9月、永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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MASA123
11
タバコ、喫茶店、のぞみがまだ走っていない新幹線、JAS(航空会社)。 本書は1992年講談社文庫の復刻、いまから30年前なのだ。監視カメラも携帯電話もない時代の、交通機関アリバイトリック崩し。 この時代に自分も新幹線や飛行機で移動していたので、なつかしい。 主人公はキャスター(1982年発売)というタバコを愛用している。取材協力のお礼にスコッチウイスキーを贈ろう、うんうん、むかしは高かっからね。千円のテレフォンカードで長距離電話。テレフォンカードをもらうとありがったかったなあ・・・ 2022/07/28
depo
1
図書館本。今はもう、テレフォンカードが使える公衆電話は殆ど無い。2023/06/19
コマンドー者
0
津村氏の90年代後期の浦上シリーズ長編。今回は定番の時刻表トリックに物体の移動トリックが加わるが、人ではないだけに移動トリックはまあ予想通りだが、安定して楽しめる。2021/09/06