内容説明
子犬の悲しい鳴き声に目を覚まして外に出た春果は、竹林の中で朱鷺色の和服を着た女性の死体を見つけた。鳴いていた子犬の飼い主なのか?その子犬を春果が飼うことになり、「モクベエ」と名付けた。警察は殺人事件として捜査を始めるが、なかなか進展しない。奇妙なことに、モクベエは夕方になると遠吠えをする。何か事件と関係があるのだろうか?疑問に思った春果は、平瀬玻奈子を通じて宮之原警部を知り、協力して真相の解明に乗り出す―。
著者等紹介
木谷恭介[コタニキョウスケ]
1927年、大阪生まれ。私立甲陽学園卒。浅草の劇団「新風俗」、「三木トリロー文芸部」などを経て、ルポライターとして活躍。1977年頃より風俗営業の女性を題材とした小説で一躍注目を浴び、その後『赤い露の殺人行』で旅情ミステリーの分野に進出(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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