出版社内容情報
終わるはずの人生を変えたのは、少女からの手紙だった--。
胸を打つサスペンスミステリー!
「何重のどんでん返しなんだ?」
--啓文社岡山本店 三島政幸さん
朽ち果てた神社の桜の木で首を吊ろうとしていた秀文は、白い封筒が大きな洞に差し込まれているのを見つける。中身は〈どうせ死ぬなら殺してみませんか?〉と書かれた交換殺人の依頼状で、置いたのは白いセーラー服と紺色のスカートを纏った少女だとわかり……。二転三転する〈完全犯罪〉計画の結末は?(『拝啓 交換殺人の候』改題・改稿)
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
19
パワハラによる退職によるトラウマに苛まれ、絶望を感じて自殺を決意した秋本秀文が、桜の木の洞に白い封筒を見つけるサスペンスミステリ。差し込まれていた交換殺人の依頼状。手紙を置いたのがセーラー服を纏った少女・詩音だと判明し、自殺志願者と謎の少女による交換殺人の提案をきっかけに始まった往復書簡。それを通じてお互いの背景が少しずつ明らかになっていく中、2人が積み重ねてゆく交流がそれぞれの心境を確実に変えていって、絶望を何とか覆そうと抗い続ける2人がたどり着いた意外で確かな希望を感じさせてくれる結末が印象的でした。2025/10/04
みいやん
8
天祢さんの新作だと読み始めれば、何と2022年の作品の改題。ちゃんと調べなかったのも悪いけど、タイトルもガラリと変えて騙された感じ。2025/11/20
KDS
7
上司のパワハラにより退職を余儀なくされ自殺を決意した主人公の秀文は、首を吊ろうとした木の洞の中に手紙を見つける。「どうせ死ぬなら殺してみませんか」と書かれたその手紙は「交換殺人」を提案するものだった。導入部の引きの強さに感嘆。その手紙を書いた女子大生の詩音との奇妙な往復書簡が始まる。互いの標的とされる人物は誰なのか…そしてこの交換殺人は成功するのか?が焦点となるわけだが、互いを思いやるあまり事態は二転三転する。ハッピーエンドに向かうと思いきやのどんでん返しは実に現実味あり。でも希望のあるラストが◎。良作!2025/10/19
あっきー
3
タイトルから始まる物語はどこに着地するんだ?と読者を惹きつける。スピーディーに進んでいく物語に振り回されながらの終着駅は納得感のある読後感を与えてくれる2025/10/08
くに
2
導入はとても面白いんだけど、だんだんと願わない方向へ話が展開していって、最終的によく分からない結末になってしまった。【81点】2025/11/03




