出版社内容情報
強奪された「心臓」
誰が、何の目的で?
臓器移植。不幸にも命を失った人間の善意が別の患者を助ける、命のリレー。そんな死者の崇高な遺志を踏みにじる「連続臓器強奪事件」が発生する。心臓を運ぶコーディネーターへの襲撃を皮切りに、次々と奪われる命の灯。その被害は天医会総合病院にも及び……。生命を略奪する犯人の正体は? 現役医師が描く本格医療ミステリー! 書き下ろし掌編「生命の摂食者」収録。
内容説明
臓器移植。不幸にも命を失った人間の善意が別の患者を助ける、命のリレー。そんな死者の崇高な遺志を踏みにじる「連続臓器強奪事件」が発生する。心臓を運ぶコーディネーターへの襲撃を皮切りに、次々と奪われる命の灯。その被害は天医会総合病院にも及び…。生命を略奪する犯人の正体は?現役医師が描く本格医療ミステリー!書き下ろし掌編「生命の摂食者」収録。
著者等紹介
知念実希人[チネンミキト]
1978年、沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒、日本内科学会認定医。2011年、第4回島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を『レゾン・デートル』で受賞。12年、同作を改題、『誰がための刃』で作家デビュー(19年『レゾンデートル』として文庫化)。15年『仮面病棟』が啓文堂文庫大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
papako
39
この巻もなんて事件だ!孫の心じじ知らずですね。2冊続けてじじいか!そしてなんとも最低な犯人。そしてドナーの情報とか漏れすぎじゃない?なんかいろいろ思ってたけど、全部飛んだ!そして私は一冊読むべき短編集を抜かしたようだ。2025/02/07
よっち
32
東京から新横浜へと向かう新幹線、移植のための心臓を運んでいたコーディネーターが襲撃され奪われた臓器。さらに、同様の事件が天医会総合病院でも発生するメディカルミステリ。心臓、肺、肝臓、腎臓。生命のリレーの最中、踏みにじられる死者たちの遺志。いったい誰が、何の目的で臓器の強奪に走るのか。調査の過程で明らかになってゆく真相と結末。その裏にあったもう一つの隠された思惑があって、そのあまりにも独善的な発想には呆れましたけど、悪質な手口をを見過ごさずに暴いて、それをきっちり逮捕にまで繋げてみせた鷹央たちは流石でした。2024/04/05
NAOAMI
17
一刻一秒を争う臓器移植。命のリレーを踏みにじる強奪事件が発生。冒頭から余裕の鷹央に引っ張られるように、小鳥遊・鴻ノ池が真相を追う。死者への冒涜とも呼べる犯罪の裏に様々にねじ曲がった愛憎が渦巻き人を狂わせていく。終盤、謎解きシーンで明かされる驚愕の血縁。それを結ぶレアな症候群指摘。粗方鷹央が解いて小鳥遊に診断を付けさせる流れができていて、その場面が何となく好きなんだな。鷹央を舐めてかかった犯人側に立ち向かう空手と合気道の有段者。もう水戸黄門的な鉄板!ホルモン鍋で鴻ノ池を封じ小鳥遊の溜飲も下がったのが良い〆。2024/05/06
kosmos
16
移植用の臓器が強奪される事件が連続して発生。天医会病院で摘出された臓器も盗まれたことをきっかけに鷹央や小鳥遊も事件の真相を追うことに。移植する臓器を運ぶのは責任重大な仕事だと改めて感じる話だった。大切な人の臓器を誰かに託すと決めた家族の思い、長年病気に苦しむ患者さんの思い、どちらも大切にしなければならない。だからこそ今回の事件の犯人の動機にはひたすらに腹がたった。身勝手にも程がある。2024/07/06
あー
12
連続臓器強奪事件!恐ろしい事件だ。解決したかと思ったら完全に解決してなくて。最後のパーティーは、そりゃー無いと思ったけど。クイズ(笑)2025/04/14