出版社内容情報
茶屋の主が取り持つ親子の絆。
夕焼け空に涙がにじむ――
大繁盛!人情時代捕物帳
頼られたら否とは言えぬ。
悪徳旗本から町人を守れ!
北町奉行所の元与力にして、腰掛茶屋の老主人弥兵衛。
名物羊かん作りに苦心する中、町名主から揉め事の相談を受ける。
呉服問屋の糸倉屋が大身旗本の高岡玄蕃に、何度も金を無心されたあげく、
借金を棒引きにしろと脅されているという。
さっそく調べを始めるが、
いつも探索を手伝ってくれる仲間の啓太郎と糸倉屋の間には思いもよらぬ因縁が……。
内容説明
北町奉行所の元与力にして、腰掛茶屋の老主人弥兵衛。名物羊かん作りに苦心する中、町名主から揉め事の相談を受ける。呉服問屋の糸倉屋が大身旗本の高岡玄蕃に、何度も金を無心されたあげく、借金を棒引きにしろと脅されているという。さっそく調べを始めるが、いつも探索を手伝ってくれる仲間の啓太郎と糸倉屋の間には思いもよらぬ因縁が…。
著者等紹介
吉田雄亮[ヨシダユウスケ]
1946年佐賀県生まれ。雑誌編集者を経てフリーライターに。ノンフィクション、コミック原作、実録小説を手がけ、映画化、テレビ化作品も多数。2002年「裏火盗罪科帖」シリーズで時代小説作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
133
シリーズ第4弾!今回は啓太郎の出自に関わる話を上手い具合に人情溢れて・・こういうの好きです。本筋はその啓太郎の父親が狡猾な旗本に苦しめられている件。全くもって腹立たしいったらありゃしない(←作者の思うつぼですな)仕込み杖を手にする弥平衛がかっこよかった。今回の甘味は羊羹。茶屋のことはお松にお任せですが、これからも啓太郎の母に手伝ってもらうのがいいと思うなぁ。2022/06/20
タイ子
78
シリーズ第4弾。北町奉行所の元与力、弥兵衛が今は千代田のお城が見える腰掛茶屋で店主をやっている。趣味と実益を兼ねての甘味作りは今回羊羹作りの研究の中で、町名主に相談を受けた弥兵衛は彼を助ける2人の若者・半次と啓太郎とともに探索を始める。今回は旗本相手、旗本は奉行所の管轄外なため弥兵衛は昔取った杵柄で仕込み杖片手に敵の陣中に乗り込んでいく。旗本から苦しめられている大店と啓太郎の関係とかさながら2時間の時代劇ドラマを見ているよう。悪を成敗する弥兵衛の姿はやはりカッコいい。2022/06/10
やま
61
① 一刀流の遣い手で、北町奉行所前の腰掛茶屋の主である松浦弥兵衛の活躍の物語です。江戸は駿河台に屋敷がある旗本四千石の高岡玄蕃は、本町の呉服問屋「糸倉屋」栄蔵から借りた千五百両を返済せずに、さらに貸せといってきた。糸倉屋は、返済しないなら今後一切貸さないと決断するが。高岡は、それでも強引に糸倉屋の全財産をまきあげようと謀る。高岡は、浪人たちで糸倉屋の周りを囲んで脅かす。とうとう弥兵衛が、高岡と果し合いをして決着をつける。→2023/02/18
ぶんぶん
23
【図書館】シリーズ、第4弾! 今回は「羊羹造り」に余念が無い弥兵衛です、そんな最中に新たな相談事が。 大身旗本が借金のうえ、あまつさえ借金を棒引きにしろと脅かしてきたとの訴えに調査を進める。 ところが借金元の「糸倉屋」は啓太郎と何やらもめ事が有るらしい。 横暴な旗本と奉行所は勝手に手を出せない、弥兵衛は一計を案じるが、敵の攻撃はだんだん辛辣になってくる。 今回は啓太郎の身の上と奉行所の後ろ盾を失った弥兵衛の渾身の活躍を描く、人情話の一席。 弥兵衛の仕込み杖が巨悪を倒す、熱血大乱闘編。 2022/11/25
goodchoice
2
いつもながら主人公の弥兵衛は淡々と探索を進め、悪を追い詰めていく。2022/10/02