出版社内容情報
僕は、名探偵になる。世界一大切な人のために――
切なくて、愛おしい青春本格ミステリ!
小学4年だった僕は、となり町の幽霊団地へささやかな冒険に出た。
その冒険に不穏な影が差したとき助けてくれたのが、近所に住む名探偵の「お姉ちゃん」だった。
彼女のとなりで成長していく日々のなかで、日本中を騒がせることになるあの事件が起きる――。
ミステリとしての精緻さと、青春小説としての瑞々しさが高純度で美しく結晶した傑作。
装画/wataboku
内容説明
小学4年だった僕は、となり町の幽霊団地へささやかな冒険に出た。その冒険に不穏な影が差したとき助けてくれたのが、近所に住む名探偵の「お姉ちゃん」だった。彼女のとなりで成長していく日々のなかで、日本中を騒がせることになるあの事件が起きる―。ミステリとしての精緻さと、青春小説としての瑞々しさが高純度で美しく結晶した傑作。
著者等紹介
似鳥鶏[ニタドリケイ]
1981年千葉県生まれ。2006年、『理由あって冬に出る』で第16回鮎川哲也賞に佳作入選し、デビュー。同作品を含む「市立高校シリーズ」、「楓ヶ丘動物園シリーズ」、ドラマ化された「戦力外捜査官シリーズ」がいずれもロングセラーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ポルコ
42
お隣に住んでいる、年上のお姉ちゃん。彼女の明晰な頭脳を眺めながら成長していく僕の、青春ミステリー。隣町の幽霊団地、謎のラブレター、破壊された海王星、そして殺人事件。理路整然としたお姉ちゃんの思考回路を小学生から大学生まで、長年に渡りインプットしてきた僕の推理は……。似鳥さん節控えめ(あとがきはいつも通り)だからか、ほのぼのしながら楽しめました。2025/08/10
三代目けんこと
42
名探偵、誕生。その後の話も読んでみたい。2022/05/08
よっち
40
小学生の頃から様々な冒険をしていたみーくんに不穏の影が差した時、いつも助けてくれた名探偵のお姉ちゃん。そんな千歳お姉ちゃんとの初恋とみーくんの成長を描く青春ミステリ小説。ずっとみーくんに寄り添い見守ってくれていた千歳お姉ちゃんへの想いは募ってゆくのに、なかなか姉妹のような関係から抜け出せないもどかしさについ共感してしまいましたが、次々と事件を解決してきた生粋の探偵である彼女を救うため、ほろ苦い複雑な想いを乗り越えて自ら立ち上がるみーくんがとても格好良かったです。どこでまた彼らのその後を読めるといいですね。2021/12/03
うまる
38
主人公の成長と共に探偵が形成されていく流れがとても面白いです。小学生から大学生までの成長を見守る事になるので、名探偵が誕生した時には感慨深いものがありました。隣のお姉さんがいたからこそ、ごく一般的な少年が名探偵になるという過程が良くできています。世の中の名探偵は、子供の頃から妙に鋭く頭が良い人ばかりなので、こういう見せ方は斬新だと思いました。最終話の完璧な完全犯罪の話もかなり良かった。学生時代+ミステリだからって単純に青春ミステリにカテゴライズされるのがもったいない。今回もあとがきは絶好調でした。2022/03/28
ハゲおやじ
25
気になっていた本。5話で構成。小学校4年から大学生までの主人公の一途さが記録されている。憧れの人を想っている為に 最後は名探偵になっていた という初恋青春ミステリー…って 私は ラブストーリーは苦手なので 偏屈な見方しか出来ないけど、千歳はずるいよなぁ。瑞人の気持ちを ずっと前から気付いていたと思う。だって名探偵なんだから わからないはずは無いよね。こういう人 私は苦手だね(と勝手に決めつけている私は、単なるモテナイうじうじ野郎ですが…)。瑞人は、高校の時に告られた人と付き合うべきだったね。やれやれ。2024/07/22




