出版社内容情報
真造とおみねが切り盛りする料理屋「わん屋」。丁寧に作られた料理と器が、不思議な縁を呼び、人々を幸せにする人情物語。
内容説明
真造とおみねが切り盛りする料理屋「わん屋」。そこで供される筋のいい料理は、すべて円い器に盛られ、世の中が円くおさまるようにと願いが込められている。新春を迎え、身重のおみねのために真造の妹の真沙がお運びの助っ人としてやって来る。そこへおみねの弟である文佐も料理の修行に来たことで、良縁が生まれ、さらに幸せが重なっていくことに。
著者等紹介
倉阪鬼一郎[クラサカキイチロウ]
1960年三重県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。87年にデビュー。音楽、料理、俳句ほか多彩な知識を作風に生かし、時代小説からミステリーやホラー小説なども手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雅
36
タイトル通り人々のしあわせが重ねられていく。大きなドラマも無いし全てが円くおさまり出来すぎな感もあるけど、丁寧な料理の描写や気持ちのいい会話等、心温まる作品2019/11/29
らび
27
待望の跡取り息子・円造が誕生しわん屋の常連さんたちもお祝いモード、手伝いに来ていた真造の妹・真沙は修行に来たおみねの弟・文左と夫婦に・・さらに的屋の看板娘・おまきにも縁談が!わん屋を中心に本当に幸せが回っていく。登場するお料理がほんとに美味しそうで手代たちの「美味しゅうございます」が羨ましいです。2019/10/24
むつこ
23
シリーズ2作目。題名どおり、幸せが重なる穏やかな展開。夜寝る前に、おなかは空くけどちょうどいいかも。2020/02/26
よっしー
21
タイトルにもあるように幸せが重なった一冊でした。丸い器から始まった縁がこうも綺麗に続いていくというのは幸せな事ですね。待望の跡取り息子が産まれ、新たな夫婦が誕生し…旅先でもまた縁が繋がり、前々から話に上がっていたわん市も大成功。こんな嬉しいこと続きで良いのかと思いますが、安心して読めるのはありがたいです。2023/05/07
ゆっくりさん
9
子供が生まれたからかな?まだ2巻かと。人情たっぷり、料理たっぷりです。江戸のお雑煮、巌玉子、寒鰤の照り焼き、鯛のあら煮、円天うどん、穴子の二種揚げ、中津川芋の芋田楽、鯛皮と三河島菜の胡麻和え、筍ご飯と山菜のちらし、田螺の木の芽和え、海老のうま煮、稲荷寿司、太巻き、韮入り玉子雑炊、炒めご飯、曼荼羅揚げ、かき揚げ丼、茄子焼、穴子と海老の二身焼き、穴子と炒り玉子の餡かけと手間暇かけた料理が並びます。中でも今回は揚げ物に胃袋を掴まれました。おみねさんの実家の宿坊料理をもっと詳しく読んでみたいと思います。2019/11/18