出版社内容情報
めくるめく謎と恐怖とブラックユーモア……有栖川有栖がおくる、異色にして華麗なるミステリ短編集!
内容説明
熱狂的人気を誇るロックバンドの曲中に、存在しないはずの女の悲鳴が紛れ込んだ―。(「ジュリエットの悲鳴」)サラリーマンのアリバイトリック、土星の衛星で密室殺人、特急列車で無差別犯行?推理作家志望者必携という怪しげな「ミステリ創作専用」ソフトとは…。本格推理の王者がおくる、愉快で奇妙、美しくも危険な12の傑作短編集!
著者等紹介
有栖川有栖[アリスガワアリス]
1959年大阪府生まれ。同志社大学卒。89年『月光ゲーム』でデビュー。主に論理性を重視する本格推理作品を手がけている。2003年、『マレー鉄道の謎』で日本推理作家協会賞、08年、『女王国の城』で本格ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
169
有栖川有栖さんのさまざまなミステリのテクニックを詰め込んだ「ごった煮」的短編集。本書にはあっと驚く奇想天外なトリックはなくどちらかと言えばライト(軽め)なオチの作品ばかりなのですが、ストーリー展開や心理描写の巧みさは流石だなと思わせる物がありますし、力みもなく肩の力が抜けて悩む事もなくサラッと読めてこれはこれで作者も読者も共に幸せな気持ちになれるのではないでしょうかね。私の一番のお気に入りは「登竜門が多すぎる」ですが、東野圭吾さんの短編集「超・殺人事件」収録「超読書機械殺人事件」も似た感じで面白いですよ。2018/12/19
Rin
66
【図書館】さらりとした短編たち。それぞれに味わいが異なるけれど、個人的には前半の「落とし穴」「裏切りの眼」「危険な席」などが好みだった。他にもSFなどもあったりとバラエティー豊か。有栖川さんの言う通りシリーズものでは、なかなか書けない短編たちなのかも。本人たちは真剣で考えた末での殺人なのかもしれない。でもどこか間が抜けているように思えたり。殺人の理由にそれで?と思ってしまうものも。表題作は切ない余韻が漂っていた。「パテオ」は表題作とは別の意味で切ない!どの物語も負担なく読める一冊でした。2018/08/15
HANA
63
著者の非名探偵物の短編集。ミステリあり、ショートショートあり、SFじみたものあり著者の様々な面を楽しめる一冊となっている。ミステリもトリック主体ではなく、日常の陥穽めいたものを描いているような。「落とし穴」「夜汽車は走る」は特にそれが顕著なような気がする。ただ一番面白く読めたのはとことんネタに走った「登竜門が多すぎる」。確かに太郎含有率多いなあと思ったり、ドラマの題名が実在するのに吹き出したり忙しい作品であった。笑った笑った。トリックに淫した作品もいいけど、こういう一風変わった作品群もまたいいものです。2017/08/30
かかな
60
面白かったです!有栖川さんってこんなに色んな作風を書くんだとびっくり(゜゜)ショートショートが挟まれたり、ブラックユーモアっぽい物もあって、今まで私が読んでいた作品とは少し違いました。本格的な密室ミステリの容疑者はまさかのエイリアン!この雰囲気で読者への挑戦状を出す??とまたまたびっくり(゜゜)でもお気に入りは表題作。やっぱり有栖川さんの切ない雰囲気が大好きで、ラストにこの話を読めてよかったです。長編はもちろんだけど、短編も読み応えがあることに今さら気づきました!2017/11/09
山田太郎
39
多分再読のはずですが、きれいに記憶にない。通勤電車でちょこちょこ読むのにちょうどよかった。大阪日帰り出張の帰り。新神戸を出ました。結構人多いなと。外の景色見えないのでつまんないなと。2019/06/13