出版社内容情報
刑事・小町が、子どもが犠牲となる事件を追い、自分に対峙していく。そして定年間際の辰見は…。大人気“浅機”シリーズ最新刊。
内容説明
通報により駆けつけた女刑事・小町が目にしたのは、裸の女と息絶えた赤子。母親らしき女は覚醒剤離脱の影響で昏睡状態だが、この状況を招いたのは一体…?子どもが被害者となる事件を前に、小町は痛ましい過去と自分自身に向き合っていく。一方、定年を目前に控えた辰見は最後の事件に何を思う―。事件と人生が交錯する、書き下ろし警察小説。
著者等紹介
鳴海章[ナルミショウ]
1958年北海道生まれ。日本大学法学部卒業。会社勤務を経て、91年に『ナイト・ダンサー』で第37回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんたろー
146
シリーズ8作目。主人公・辰見の定年までの数日間に起きた事件を追いながら、もう一人の主人公・小町の過去、レギュラーメンバーたちの活躍を描いている。鳴海さんは他作品を読んだ事がなく、何となく手に取って読み始めたシリーズだが、不思議な魅力がある。地味で、アッと驚くどんでん返しもないのに根強いファンがいるのは、日本人の情を丁寧に描いた「現代日本版ハードボイルド」だからだと思う。本作のエピローグが1作目にリンクしていて、それが押しつけがましくなく渋いのもファンとして嬉しい。長く続けて欲しい「大人のドラマ」と言える。2017/11/16
いつでも母さん
94
いやいや、今回の事件は子供絡みでちょっと辛い。今回も持ってる女刑事・小町は持っていて事件も解決に繋がるのだが、私はそこよりも定年を迎える辰見と小町の関係がここで終わるのが寂しいのだ。この二人の間に有るのは『愛』でしょう!帯は・・信じない!(笑)小町の新たな道が拓かれるのか?鳴海作家、お願いだから次を!!2017/02/20
ブルーノ
13
浅草機動捜査隊シリーズ8作目。今回は、辰見さんの警察人生最後の事件。幼い子供が被害に遭う事件は、やはり読んでいて辛い。これまで辰見さんが関わってきた事件や人々を回顧する場面には、懐かしさを覚えると共に何とも言えない寂しさを感じた。このまま終わって欲しくない。辰見さんの、そして小町さんのこれからをまだまだ読み続けていきたいので、是非とも···いや何としてでも続編が出て欲しい。 2017/06/08
ひろ
9
今までの総集編みたいなおさらいもあって終に辰巳刑事は 定年を迎えましたね。老兵は語らずのような去り方でした。 この後は・・・続編でもスピンアウト編でもいいので 待ってます。2017/08/27
qsan
9
久々の浅草機動捜査隊シリーズです。期待に違わず面白い。辰巳が定年を迎え、小沼が本部に引っ張られるかもしれない。そのあと、小町はどうなってしまうのか。また辰巳は刑事を辞めて、これからどうするのか・・・興味は尽きません。2017/03/13