実業之日本社文庫<br> 王妃の帰還

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実業之日本社文庫
王妃の帰還

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  • サイズ 文庫判/ページ数 253p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784408552279
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

クラスのトップから陥落した“王妃”を元の地位に戻すため、地味女子4人が大奮闘。女子中学生の波乱の日々を描いた青春群像劇。

内容説明

私立女子校中等部二年生の範子は、地味ながらも気の合う仲間と平和に過ごしていた。ところが、公開裁判の末にクラスのトップから陥落した滝沢さん(=王妃)を迎え入れると、グループの調和は崩壊!範子たちは穏やかな日常を取り戻すために、ある計画を企てるが…。傷つきやすくてわがままで―。みんながプリンセスだった時代を鮮烈に描き出すガールズ小説!

著者等紹介

柚木麻子[ユズキアサコ]
1981年東京都生まれ。立教大学文学部フランス文学科卒。2008年「フォーゲットミー、ノットブルー」で第88回オール讀物新人賞を受賞。受賞作を含めた『終点のあの子』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

409
今までに読んだ柚木麻子の作品の中では(とはいっても、まだ4冊目)最も軽やかなタッチ。聖鏡女学園(モデルは作家自身の通った恵泉女学園だろう)中等部の2年生のクラスを描く。物語の核となっているのはいわゆるスクール・カーストだが、深刻度はない。むしろ、女子校の持つ雰囲気と、彼女たちの日常を共にすることで共感を楽しむことができる。ノリスケ(語り手)、チヨジ、スーさん、リンダさん、そして王妃。ニックネームのネーミングにもリアルを感じるのである。柚木麻子さんにとっても楽しい日々だったのだろう。2024/07/03

mae.dat

280
手にしたは良い物の、如何にも柚木さんが好みそうなタイトルでね。暫く積読コーナーの肥やしとなっていましたけど。読み始めてやはり、女子中学生のスクールカーストをテーマにしとるのね。これは迂闊に近づいてはいけない奴。と思ったけど、いやはや面白いでないの。女子学生のヒエラルキー、パワーバランスは、とても危ういタイトロープの上に成り立っている様でね。仲良しグループに亀裂も入るし、人事異動も発生するよ。フランス革命が引き合いに出されたり、ジャンヌ・ダルク(百年戦争?)も出てきてね。その辺りはもっと勉強致します。はい。2023/11/17

しんごろ

262
中学生女の子4人グループのクラス内の話!女の子グループって、いろいろあって大変なのねと思わせる話でした(^^;)柚木麻子さんは、女性の友情物を書くのがうまいね(^^)ラストシーンもステキでした(^^)BGMにはサンボマスター『サンボマスターは君に語りかける』がいいかな(^^;)2016/02/15

hiro

222
柚木作品をフルコンプするため、内容を知らないまま文庫化されたこの本を購入した。読み始めた後にネットでみた柚木さんのインタビューには、中学生くらいの年代に向けて書いた小説とあり、しまったと後悔したが後の祭りなので、もちろん読了した。中高一貫カトリック系女子中学のスクールカーストの中のドロドロした女子中学生の世界を描けているが、あの女性を描くのがうまい朝井リョウさんでもこれは描けないと思う。このような女性の世界を描くとやはり柚木さんが一番だと思う。ここまで来たので次は新作『ナイルパーチの女子会』を読みます。2015/04/25

さてさて

169
『不幸になって初めて、人は本当の自分が何者であるかを知るものです』と語ったというマリー・アントワネット。その死からどれだけ時を経ても事の大小はあれど同じことは繰り返されていく。悲しいかな、それが人間社会。階層が決してなくなることのない社会。そして、そんな社会の縮図でもある子供たちの階層社会を独特な切り口で描いたこの作品。圧倒的な爽やかさを感じるその結末に、これをドタバタ劇と誰もが笑える未来がいつか現実のものとなって欲しい、読後そんな風に思った柚木さんの傑作中の傑作でした!これ本当に面白いっ!です!2020/09/06

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