内容説明
お笑い芸人予備軍コンビのカナ&タクロウ。ネタ作りのために街頭で霊能相談をしたところ、インターネットの掲示板で大評判に!甘いマスクの青年・マモルにプロデュースされ、ニセ霊能者“大仏卓郎”はあれよあれよと政財界をも巻き込む大プロジェクトになっていく。カナとタクロウ、そして日本の行く末は?奇想天外な展開に、笑って泣いて、元気が出る青春小説。
著者等紹介
原宏一[ハラコウイチ]
1954年長野県生まれ。茨城県育ち。早稲田大学卒業後、コピーライターを経て97年『かつどん協議会』でデビュー。文庫版『床下仙人』が書店員の熱烈な支持により2007年ベストセラーに。同書は07年啓文堂書店おすすめ文庫大賞にも選ばれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
68
大矢博子様の解説含めた一つの作品として完成度高い。途中あれやこれやで何度もドキドキするけど最後は爽やかな気分で読み終われるところが良い。2015/02/28
ゆりあす62
51
★★☆☆☆ なんてタイトルなの!『大仏男』!お笑いコンビの男の方の見てくれやて、ストレートな物言い。笑ってしまうわ。その大仏君の相方の女子、カナが主人公の売れない漫才コンビ。金も無くなり何とかするため、成り行きから霊能相談を始める。それが当たるが、イケ面マモルのプロデュースを受けるあたりから胡散臭い人々が群がってくる。利権に群がる人たちに危険に晒され、傷つけられても大切な物を最後に見つける二人。霊が見えるのはカナ。大仏君と一緒にいるから?2016/04/14
mr.lupin
45
知らない内に原宏一さんの著書10冊目を読了した。お笑い芸人の予備軍のカナとタロウはネタ作りの為に、街頭でニセの霊能相談を初めた。するとネットの掲示板で大評判に。マモルにプロデュースされて、偽物霊能者"大仏卓郎"はあっという間に政財界をも巻き込む大プロジェクトになってゆく。偽物霊能者としてもっと、各方面の人間を欺いていくかと思っていたが思わぬ展開に。原さんの作品としては面白かったけど、今回はちょっと微妙かな。⭐⭐⭐⭐★2022/08/05
はつばあば
35
にっちもさっちもいかなくなった時、神にも仏にもすがりたい時はある。それが霊能者だと云うならいっぺんに騙されるだろう私がいる。ありえない話ではない。もちろん政治家や企業家が御神託を受けに行かれるという噂もチラホラ巷では囁かれているのだから。それだけに原さんの本はリアリティがある。上昇志向も自分勝手だと鼻に付くが、サヤカさんの一刀両断でニヤリとしてしまう。2014/09/09
masa
33
売れない芸人コンビがダメ元で始めた霊能相談があれよあれよという間に政財界を席巻していく。毎度お馴染みの奇抜な設定を楽しみながらもじんわりと人間ドラマに仕上げていく原ワールドは今回も健在だった。スピリチュアルの大御所・江★啓★の舞台裏もこんな感じだったりして?160932016/08/06