内容説明
42歳の雨宮奈津子は大手出版社に勤める文芸編集者。反抗期の娘を持ち、姑と同居するが、夫婦仲は良好といえない。人気作家・榊聡一郎の接待がきっかけで、7歳年下の営業部員・関口諒と恋に落ちた奈津子は、さらに榊からも言いよられて…。働く女性の本音や葛藤をリアルに描き続けてきた著者が贈る初の恋愛小説。切なくも一途な奈津子の恋に、未来はあるのか。
著者等紹介
碧野圭[アオノケイ]
愛知県生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。フリーライター、出版社勤務を経て、2006年、ワーキングマザーをテーマにした『辞めない理由』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミカママ
210
あー、ダメだ。直球ど真ん中、どストライク。涙が止まりません...(つД`)ノ2016/08/17
おしゃべりメガネ
184
ドロドロした恋愛(不倫)話・・・だけでは、決して終わらせない何かがこの作品には眠って(潜んで)います。自分は男性なので、読んでいてなんとなく一歩下がるようなキモチで読んでしまいましたが、女性は逆に一歩前へのキモチで読んでしまうのではないでしょうか。共感する、しない(できる、できない)はあるにせよ、どんなカタチでも女性が「恋愛」に身をゆだねていく姿は、いくつになっても「キレイ」だなと率直に感じました。誰かを好きになる、好きで居続けるって、とてもエネルギーが必要で、リスキーでもある。そんなコトを感じました。2013/03/13
Satomi
76
―結婚してもひとは恋に落ちる―主人公は大手出版社勤務の奈津子42才。人気作家に気に入りられ…年下の同僚からも言い寄られる…。 42才、女として終わりかけているのではないかという焦燥感は私にもある。年下の同僚からグイグイと言い寄られ悪い気がしない気持ちも分かる…。けれど駄目なんだと思う。絆されてその気になって…結果、全てを失う。男はズルイ…。男のプライドに振り回され、傷つくのはいつも女なのだから…。「情事の終わり」そう、情事はいつか終わるものなのだ…。2015/12/18
まさきち
65
仕事に励む少々不器用な女性の不倫の物語。ですがどうにも出てくる人物の考えや判断が軽薄に思えて常に”メロドラマ”という言葉を想起せずにはいられない一冊でした。2016/04/08
nemuro
51
4年ぶり「甲子園参戦!&関西書店巡り」の帰路、伊丹空港内「HMV & BOOKS SPOT 伊丹空港」での購入。帯の「大ヒット『書店ガール』著者の新境地!」に、たしかにあまり書かないジャンルだなぁとも思いつつ。紹介文に「初の恋愛小説。切なくも一途な奈津子の恋に、未来はあるのか?」。<書店ガール>や<凛として弓を引く>のイメージが強すぎたからなのか、感情移入しきれないまま終えてしまった感も否めない。(私は著者も作品も知らないが)作中にも登場の『情事の終り』(グレアム・グリーン)のオマージュとかなのだろうか。2023/11/10