内容説明
元マル暴刑事・佐伯涼が環境犯罪に立ち向かう、『潜入捜査』シリーズ第４弾。小学校に不法投棄された使い捨て注射器で、子供がＢ型肝炎に感染した。廃棄物回収業者の責任を追及する教師の家族に、ヤクザの暴力が襲いかかる。教師は命を奪われ、長男は自動車事故、高校生の長女は監禁、強姦―激しい怒りに駆られた佐伯は、古代拳法を武器にヤクザに闘いを挑む。
著者等紹介
今野敏［コンノビン］
１９５５年北海道生まれ。上智大学在学中の７８年にデビュー。『東京湾臨海署安積班』シリーズ、『ＳＴ 警視庁科学特捜班』シリーズが好評。武道小説、伝奇小説なども幅広く手がける。０６年『隠蔽捜査』で第２７回吉川英治文学新人賞、０８年『果断 隠蔽捜査２』で第２１回山本周五郎賞、第６１回日本推理作家協会賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
84
潜入捜査シリーズの第4作目です。私は順不同に読んでいますがあまり違和感はありません。昔の今野さんの作品は、暴力団に対して恐怖感をだいぶ植え付けていたようです。最近暴対法の絡みもあって暴力よりも、薬物や振り込め詐欺などに変わってきているようです。この本では徹底的に親分までやっつけるようになっていますが、最近は変わってきたのでしょう。2015/08/05
ゆめ
56
潜入捜査シリーズ第4弾。ますます加熱する佐伯とヤクザの闘いに息を呑む。佐伯はヤクザを許さない！2018/03/27
はにこ
45
任侠贔屓な本を書いていると思っていたら、過去にはこんな任侠の悪を晒しだす作品も書いている。今野敏恐るべし。今は注射器のゴミって見ないけど、昔は本当に捨ててあったんだよね。針は無かったけど。正義を貫こうとして命を落としたり、ひどい目にあったりして辛かった。佐伯が悪をぶっ潰すところを今後も期待する。2023/07/16
mizshnami
42
最後は勝つのはわかってるから、佐伯がどれだけ怒りのボルテージを上げるかが醍醐味になっているが、今回のヤクザのやり口は酷過ぎた。輪姦実行犯をもっと痛めつけて欲しかったかな。小学校教師の冥福とその子女の回復を祈りたい。2016/05/08
Walhalla
34
潜入捜査シリーズの4作目ですね。今作は特に、ヤクザの手口が不快に感じましたが、最後のミツコさんとの出会いの展開が救いだったかなと思います。それにしても内村所長の存在感が凄いですね。 無敵の主人公、佐伯さんももちろん格好いいですが、所長の正体がますます気になります。次巻に続きます。2020/02/25
