内容説明
レッドソックスの先発投手として、メジャーデビューを果たした橘。暗い過去を秘めた日本人初のMLBアンパイア竹本。高校・大学時代の確執を引きずるふたりの人生が、大リーグを舞台に再び交錯する。たった1球の判定が明暗を分ける熾烈な世界で、因縁の闘いに決着はつくか―強烈な自負心と深い孤独を抱えた男たちのドラマを描く、傑作野球エンターテインメント。
著者等紹介
堂場瞬一[ドウバシュンイチ]
1963年生まれ。青山学院大学国際政治経済学部卒業。2000年『8年』(集英社)で第13回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミカママ
242
【堂場コミュ】久々の野球作品。物語の縦軸は、MLB1年目のピッチャー橘と、彼の元ライバル(現在はMLBの審判1年目)竹本の2人。物語の鍵は、文字どおりのミス・ジャッジ(これは和製英語だと思うなぁ)。魅力的な脇役に囲まれ、MLBファンの堂場さんならではの試合運びに、ワクワクしながら一気読み。馴染みあるセーフコ球場が出てきたのも嬉しかったな。『BOSS』の方もぜひ読んでみたい。2016/07/19
こうじ
171
⭐️⭐️⭐️3/5 面白かった(*^_^*)ミスジャッジ!人間だからミスもある、でも、真剣勝負!最近は、ビデオ判定が出てきたから、ミスジャッジ少なくなってるけど、逆にミスジャッジがあるから、人間味もでてくるのでは^_^最近、個性ある審判いるかなぁ、昔の審判は怖いイメージが強かった(*^_^*)2016/05/06
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
123
10年に1人の逸材と呼ばれたエース・竹本と控え投手・橘は、学生時代王様と奴隷の関係だった。しかし10数年後、二人の立場は残酷なまでに逆転していた。肩を壊し選手生命を絶たれた竹本は、それでも野球から離れられず、アンパイヤに転身する。才能に溺れなかった橘は自分の投球術を創り上げ、メジャーリーガーにまで登りつめる。レッドソックスの一員として凱旋帰国し、ヤンキースとの開幕戦に先発した橘は、キャッチャーの後ろから冷たい視線を送ってくる竹本と対峙する。そして運命の一球……。鮮烈な光と影を描いた孤独な男たちのドラマ。2016/05/17
ユザキ部長
102
あの一球のミスジャッジで、俺の野球人生はおかしくなっちまったんだ。何だ、何なんだこれは?そりゃそうだ。つい先ほどまではストライクだったコース。突然のボール判定。戸惑いと焦り、自暴自棄になる。絶対の正義をふりかざす審判。平常心なんて保てるのか?いずれにせよ見てくれ、この一球を。「参った」と認めてみろ!2016/09/11
ともくん
60
たった、一球のミスジャッジのせいで野球人生を棒に振るようなスランプに陥ってしまう。 そこから、物語は始まる。 日本人メジャーリーガーとメジャー初の日本人審判。 その二人の間に横たわる過去とは。 どうしても、許せない同士二人が出した過去との精算方法とは――2020/04/13
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