内容説明
武士の身分を捨て、深川の縫箔(刺繍)屋・丸仙に弟子入りした一居。不審死した町医者の宗徳は、一居の過去を知っていたのか―剣術を愛する丸仙の娘・おちえと一居、ふたりの葛藤と成長をみずみずしい筆致で描く時代青春ミステリー!
著者等紹介
あさのあつこ[アサノアツコ]
1954年岡山県生まれ。青山学院大学文学部卒業。小学校講師をへて、1991年デビュー。『バッテリー』で野間児童文芸賞、『バッテリー2』で日本児童文学者協会賞、『バッテリー』シリーズで小学館児童出版文化賞、『たまゆら』で島清恋愛文学賞を受賞。児童文学からヤングアダルト、現代小説、時代小説まで、ジャンルを超えて活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
173
針と剣シリーズ2巻目。前作から間があったが読み始めると活きのいいおちえとその母や、刺繡職人の道を迷わず歩む一居の暮らすお江戸に私の気持ちもワープした。ん~ん、やっぱりあさのさん巧いなぁ。連作8話、まだまだこれからですね。次は早目に読みたいものだ。2020/07/28
初美マリン
128
読後感もいいし、楽しかった。登場人物が好感もてる人たちだったからかもしれない。2021/02/24
ゆみねこ
80
シリーズ第2弾。侍を捨てて縫箔屋の職人の道を歩み始めた一さんと、剣の道を諦めきれないおちえ。医師・井筒宗徳の不審な死の謎を追う。一さんの活躍をもっと見たかったかな。2020/10/04
タイ子
76
シリーズ第2弾。とはいえ、前作をうろ覚えという情けなさ。ま、登場人物さえ思い出せばなんとかなるものです。刺繍屋を営む両親、娘のおちえ、見習い職人の一居。武士の身分を捨て弟子入りした一居、花嫁修業より剣が大好きなおちえ。彼らを取り巻く人々の周りでまたしても事件が起きる。あさのさんの文体は弥勒シリーズでもそうだけど、心の内の悩みや葛藤を抉るように書きながら読み手に訴えかけてくる。弥勒と違っておちえが主役なので若き乙女の悩みってところか。事件が解決されるまで一気に読ませてくれる面白さ。各章のタイトルが見事!2020/08/15
真理そら
62
ミステリー風味だけれどミステリーとして読むと…。おちえと一居のキャラものとして読むと一居の影が薄すぎて物足りない。縫箔についての部分は楽しく読めるけれど職人ものではないので…。おちえちゃんの物思い部分が多すぎて若干読むのに疲れた。2020/09/09
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