出版社内容情報
国民総所得世界50位に転落した日本でセックスアンドロイドを発表。人々は群がり、翻弄される。恐ろしくも儚い近未来恋愛小説!
内容説明
国民総所得世界50位に転落した日本。この荒れ果てた地で、最新技術を結集したセックス・アンドロイド“オンリー”が世界に先駆けてリリースされた。依存症に陥る男たち、人類への冒涜だと反発する女たち、利権を嗅ぎまわる探偵、世界の破滅を願う導師など、人々は究極の快楽に群がり、翻弄される。“オンリー”日本代理店の女社長・冬華と双子の兄弟・清春と純秋は、テロや暴動に巻き込まれながら、セックス・アンドロイドが切り拓く未来を探るが…。愛と嫉妬の極限を描く、近未来恋愛サスペンス!
著者等紹介
草凪優[クサナギユウ]
1967年生まれ、東京都出身。2005年『桃色リクルートガール』、10年『どうしようもない恋の唄』で「この官能文庫がすごい!」大賞を受賞。18年、第1回「裏」八重洲本大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りりぃ
2
図書館本。タイトル通り、最初から最後まで「嫉妬」の話だった。「セックスは現実逃避に適してる」の言葉が印象的。サイコパスな教祖様もヒステリーな女子大教授も、意見は真逆でも頭のおかしさは似たり寄ったり。清春は根が真面目すぎたのかな。あそこまでする必要があったのか…。そして最後の文にはさらにゾッとした。嫉妬は人を狂わせる。2022/02/03
葦高たぬき
0
愛は人を生かすもの、セックスは愛を伝えるもの或いは愛そのもの、という美学を前提とした物語を書いてきた草凪先生が、愛も心もない機会とのセックス、そしてセックスできない女性への愛に切り込んだことに衝撃を受ける。凄惨な場面や風刺的な表現もあるが、読み通してみれば愛、愛、愛の奔流。クライマックスでの主人公・清春の言葉が痛切。あからさまな官能描写はないが、結末も含め性(生)=死という普遍的なテーマに接続していると感じた。個人的には傑作。2023/07/09
アンズあめ
0
別の作品が気になっていた作家さん。不気味な表紙絵が気になって手に取ってみた。 テーマはセックスの未来、だと思う。舞台は近未来の日本で、本物を凌駕するセクシャロイドを扱う男女らが主人公。ある人物はそれは人類にとっての救世主だという、ある人はそれの魅力に溺れる、まさに中毒性のある麻薬のように。しかしさまざまな葛藤の果てに主人公は拒絶する。葛藤と欲望とを織り交ぜたミステリー構成は見事でした。ハッピーエンド?なのもまた素晴らしい2022/08/22
うーたんパパ
0
★★☆2019/06/12