出版社内容情報
「真相に辿り着くまで僕は死力を尽くします。だから彼女に幸福を」――少年の成長を瑞々しく描く胸熱の傑作青春ミステリ!
内容説明
その瞬間、あなたは心を撃ち抜かれる。王道かつ斬新。直球の青春ミステリー!
著者等紹介
似鳥鶏[ニタドリケイ]
1981年千葉県生まれ。2006年、『理由あって冬に出る』で第16回鮎川哲也賞に佳作入選し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
201
この時、初めて経験した感覚。そうして『僕』は名探偵になったんだ。千歳さんの域にはまだまだだけれど・・ 「みーくん、初恋は実らないものなのよ!」(私の経験より)連作5話。これはシリーズになるのかな?小学生から大学生までを描いているけれど、誕生したなら成長せねばならないねぇ。がんばれ、みーくん!2018/07/04
R
134
クラシカルな探偵もの小説でした。主人公たちが子ども、中学生と小学生という時分から描かれていて、年齢を重ねるなかで、印象的な出来事と推理、名探偵のお姉ちゃんとその助手の自分という関係が、恋愛にもなり、師弟のようでもあり、二人で名探偵になっていくといった物語でありました。実際は探偵業をするわけでもなく、与えられたヒントで、事件を解決していく市井の人なんだけども、推理への取り組みが完璧に探偵のそれなので、ちょっと真似したくなるようでした。事件もそこまで悲惨でないので読みやすい。2018/09/01
とん大西
126
小学生時代の怪事件から大学時代の難事件まで-星川瑞人・通称みーくんの青春事件簿。常に傍らで侍る美しく聡明な千歳がみーくんを優しくリードし、事件を解決に導く。少し年上の千歳への憧憬、恋心、思慕。節目節目で謎解きと絡み合いながらみーくんは少年から大人になっていく。全編に漂う甘酸っぱさが正に青春ミステリーといったところ。後味も良く、安心して読めました。『名探偵誕生』-タイトルがなかなか粋です。2018/12/09
ダイ@2019.11.2~一時休止
123
連作短編集。名探偵が誕生するまでの青春ミステリー。4章から5章へは自分の予想と違う展開でよかったです。2018/06/25
ひさか
122
2018年6月実業之日本社刊。書下ろし。5つの連作短編。星川瑞人が、小学生、中学生、高校生、大学生と成長するのに合わせての探偵話が面白い。6才上の隣の波多野千歳姐さんの存在が大きく、二人の関係を綴る部分に花がある。そして、名探偵誕生となり、終話に。よくできています。2018/08/31