出版社内容情報
主人公・キリコが引きこもりに――?心あたかくなる大人気お仕事ミステリー「女清掃人探偵」シリーズ、感動の最終巻。
内容説明
オフィスで起きた怪事件も、仕事の悩みもクリーンに解決。そんなキュートな清掃人・キリコが目的地も告げず家を出た…!?おそうじ上手、謎解き上手。読めば元気になれる大人気ミステリ最新刊!
著者等紹介
近藤史恵[コンドウフミエ]
1969年大阪生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年に『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞し、デビュー。2008年に『サクリファイス』で第10回大藪春彦賞を受賞、第5回本屋大賞第2位となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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読書素人本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hiro
253
清掃人探偵キリコシリーズ第五弾。前作が長編だったが、今回はいつもの短編集。三編はオフィスで起こった事件、そして最後はキリコにまつわる事件。人の悪意というものの怖さをあらためて感じた四編だった。キリコはいう「なんか戦争みたいだよね。戦争をする国で、自分たちが悪役だと思っている人たちなんかいない。みんな自分たちを正義の味方だと思ってる」 これで19年も続いた大好きなシリーズが終わるのは寂しいが、近藤作品でもう一つ大好きなサクリファイスシリーズの新刊がもうすぐでるので、それが楽しだ。2016/05/24
紅はこべ
205
このシリーズは清掃人探偵という名だったのか。モップの精か、天使か、魔女かで迷っていたのに。ここで終わっちゃうとは残念。親になったキリコと大介の姿も見てみたかったな。犯人も被害者も気持ち悪いのが多かった。特に第三話の被害者とキリコの姉の元夫。あの元夫はキリコに気があったんじゃないかな。今回の名言。「男の人と女の人って、見える世界が全然違う」2017/08/26
みち
196
キリコちゃん、ありがとう。このシリーズ、大好きでした。以前、近藤史恵さん講演で、そろそろキリコちゃんとお別れかもとおっしゃってたので、覚悟はしてたけど、やっぱり寂しいわ。このシリーズを読むと、いつも家事を楽しんで、気持ちよく過ごしたいと思わせてくれた。いつまでも大介くんとお幸せにね。2016/11/26
ダイ@2019.11.2~一時休止
182
女清掃員探偵キリコその5。連作短編集。完結編?らしいが終わり方も悪くないのでまだまだ続けてもらいたいものだ。2017/10/12
ちはや@灯れ松明の火
159
ちゃんと片付けたつもりでもいつの間にか散らかってる部屋のように、気付かぬうちに埃が積もっていく心。冴えない自分に落ち込んで、自分勝手な人に振り回されて、誰かが疎ましくなって、誰かが信じられなくなって。でも深夜に現れるモップの精が濁った気持ちを洗い落としてくれる。知らないから傷つけて、知ることで傷ついて、ぐちゃぐちゃの部屋の中アルマジロみたいに蹲るよりはどこか旅に出よう。戻る場所がある、待っててくれる人がいる、ただいまという魔法の呪文を知っているから。素直に笑えるようになれたら、モップを持って家に帰ろう。 2016/09/17