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桜の首飾り

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  • サイズ B6判/ページ数 209p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784408536200
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

桜の花びらで作った首飾りは、いずれしおれる。でも、桜と人のあいだには、さまざまな物語がひそんでいる。泉鏡花文学賞受賞作家が編み上げる、女と男、七つの物語。

著者等紹介

千早茜[チハヤアカネ]
1979年北海道生まれ。立命館大学文学部卒。小学校の大半をアフリカのザンビアで過ごす。2008年『魚神(いおがみ)』で第21回小説すばる新人賞を受賞してデビュー。09年、同作にて第37回泉鏡花文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

164
昼中の光ではどこまでも清廉に儚げで、夜には月あかりにあやしくぼうと光る。出逢う時々で鮮烈に印象を変える桜の花のように、ひとつの花に纏わる想いにも、様々あるのだな、と。桜の花を様々な角度から観賞するような、7編の短編集。桜の花が靄のように乱れる丘とアンティークな美術館の印象が美しい「春の狐憑き」が好み。美しさを、その感動を共有したい。本当には分かりあえなくても。誰もがさびしくても。ほんの一瞬でも共有できた実感があればいい。「いつか嘘をつかなくてもいい場所が見つかるといい」誰かが自分の為にそう祈ってくれたら。2019/04/13

おしゃべりメガネ

150
「桜」を題材にした7編からなる短編集で、「桜」があらゆる場面において効果的に描かれています。個人的には千早さんはこういった短編集でジワジワと、そしてハッとなるような短編を読んでいる方が素晴らしいと感じます。どの作品も、どこか物悲しく、でも必ず希望の光が見えるように仕上げているところに千早さんの‘凄み’を感じます。『背中』や『花荒れ』のステキな締め方、『初花』や『エリクシール』での女性ならではの葛藤など、世界観がある意味別次元なモノを感じます。今後、ますますどんな作品を書かれるのか楽しみな作家さんです。2014/11/09

❁かな❁

136
千早茜さんの作品を読むのは3作目。今とても気になる作家さんです♪今作は桜にまつわる7編の短編集。やはり千早さんの描く切なくて静かで透明感のある雰囲気が好きです☆どのお話もとても良かったです!特にお気に入りは『白い破片』『エリクシール』です。『白い破片』は女性の気持ちにも男性の気持ちにもなり、とても切なかったです。『エリクシール』はもう抗う事などできない感じが素敵でした♡後『春の狐憑き』『背中』『樺の秘色』も良かったです!千早さんの作品にとても惹きつけられます!桜の季節に再読したいです♪お気に入り★2013/12/14

あつひめ

112
桜って…桜と言うだけで他の木とは違う命を宿している気がする。それは、長い年月、日本人のなかのDNAに刷り込まれているのかもしれない。桜にまつわる短編。春の狐憑きが私のお気に入り。美術館の表現がすごく私を頷かせるから。生活匂のしない、何十年もの間時も空気も埃も止まったままのような美術館。その中だから飾られるものは人に気づかれぬように呼吸するのかも。千早さんの独特の視線が気に入りました。2013/07/09

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

97
桜の季節は何かと落ち着かない。終わりと始まり、別れと出会いが交互にやってくる。そんな気分を〈桜〉に託した7つの短篇を収録。千早茜さんがデビュー以来、半年に一作のペースで描いてきた物語だという。他人との間に壁を作ってしまう女性、女性不信に陥った男性、噛み合わない母娘、夫を裏切る事に暗い悦びを感じる妻、祖母の思い出の桜の切り株に〈幽霊〉を見る女性……。社会的に不適格者ではないけれど、生き辛さを感じている人々が、他者との淡い交流で〈半歩〉前に進んでいく。理解できなくても〈響き合う〉瞬間はある。それは素敵なこと♪2015/04/02

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