内容説明
中堅の文芸編集者が、新人賞応募原稿の中から才能ある男女合作の作品を見い出した。その作家はなぜか、男の側しか姿を現わさずに…（「無人の市」）。かつて巨額詐欺事件を起こした会社に勤めていた女性が自殺した。素直な性格だった彼女の遺品を、同級生が整理していたところ…（「流星」）。アメリカを二周半する旅の途上、ミネソタ州の街に二度立ち寄った私。そこで出会った大らかな性格の日本人たちと過ごすうちに…（「ガリレオの小部屋」）。他、４作品収録。
著者等紹介
香納諒一［カノウリョウイチ］
１９６３年神奈川県出身。早稲田大学文学部卒後出版社に勤務の傍ら、９１年「ハミングで二番まで」で第十三回小説推理新人賞を受賞。９２年、長編『時よ夜の海に瞑れ』で長編デビュー。９９年、『幻の女』で第五十二回日本推理作家協会賞を受賞。ハードボイルド、青春小説、社会派サスペンスなど多くの分野で評価が高い（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
devil
3
好きな物語色々ありましたが「雪の降る町」の切なさが良かった、ファンタジーとして。2021/04/29
kamakatsu
3
書籍等の出版に携わる人が主人公の短編集。最初の方の話では出版業界にまつわるような話だったが最後の方では出版には全く関係のない話だった。小説共作の話が一番この本らしい作品だと感じた。数十万部の販売で出版社が数億円の利益を得るというのは本当かしらと思った。2019/04/16
アンベラー
3
読んでいて引き込まれたのは海鳴りの秋かな 短編だけど長編で書いてもいけそうな感じ 父と息子の冒険は一度はやってみるものだ2017/04/03
rinpei
2
最終話「自分の父親がどんな人間だったのか。それは男の子がやがて男になり、自ら父親となっていく中で、ずっと考え続けていかなければならないことだろう」。グサリときた。2014/09/26
紫野
2
なんか、イマイチ。2013/12/09
