内容説明
武士から町人まで、さまざまな男女の心を描く短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さなごん
24
短編集。じんわりあったまる話が多かった。出奔と蝦夷松前藩異聞は除く。余寒の雪のラストがよかったなあ。大滝太夫の話もよかったな2015/12/04
みさどん
17
7つの短編はそのほとんどに恋愛が関わっている。時代物は身近な人との気持ちの交流がメインで、どれもしみじみできる終わり方なのも良い。貧しさやしきたり、病にじゃまされない生き方ができるだけで幸せな時代だ。生きる世界が限られるのも、そこで思い切り濃密に過ごせるってもの。宇江佐さん、上手いなあ。2025/11/19
お涼
12
江戸人情の短編集。「梅匂う」と表題作の「余寒の雪」がお気に入り。【図書館本】2025/05/24
丸太
5
面白かった。江戸時代人情物の短編集。男女の機微が、小さな事件を繰り返しながら、テンポ良く、丁寧に描かれている。余寒の雪と大滝太夫の印象が強いが、どれも秀作。落ち着いた、良い気持にさせてくれる。2016/04/17
ちゃこ
5
第7回(2001年)中山義秀文学賞。[収録作品はコメント欄に] 「紫陽花」「あさきゆめみし」「梅匂う」も良かったが、「余寒の雪」は秀逸。前半の小気味良いテンポでぐいぐい引き込まれ、ラストの静かな情景とやりとりに静かな感動を覚え泣きそうになりました。 松前藩と蝦夷を題材にした作品は、作者の地元への愛情を感じます。 宇江佐さんの描く男性は懐が深くて温かく、女性はしっかりしているのにどこか不器用で優しい。全てがハッピーエンドではないけれど、心暖まる一冊。2013/09/06




