内容説明
テレビの骨董鑑定番組に女が武田信玄の掛軸を持ち込み、3人の鑑定家のなかで1人だけ500万円の値をつけた。その戦国史研究家が後日、女が経営する喫茶店「風林火山」を訪ねると、店内で見知らぬ女が絞殺されていた。そして壁には「風が殺した」の文字が…。被害者は誰なのか?掛軸の持ち主はどこへ消えたのか?手がかりを追って、十津川警部は滋賀県大津市へ飛んだ。長編トラベル・ミステリー。
著者等紹介
西村京太郎[ニシムラキョウタロウ]
昭和5年、東京に生まれる。公務員生活ののち、数々の職業を経て、創作活動をつづける。昭和38年、『歪んだ朝』でオール讀物推理小説新人賞、40年『天使の傷痕』で江戸川乱歩賞を受賞、推理作家としてデビュー。56年『終着駅殺人事件』の日本推理作家協会賞受賞で推理界に不動の地位を築く。平成13年湯河原町に「西村京太郎記念館」をオープン。全著書や作家としての記録を展示公開している。平成16年に、第8回日本ミステリー文学大賞を受賞。平成22年、第45回長谷川伸賞を受賞。平成24年には著作が500冊を突破した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
112
お宝鑑定団のような番組と、織田信長、浅井長政の末裔同士の争い。殺人、放火などなど。やや突飛な設定もあるが、東京と京都・大津を舞台に、十津川警部が活躍する。「トラベルミステリー」とあるが、主な舞台が2カ所であるため移動するという感じ。ジョイノベル2012年4月から10月の連載の単行本化。歴史に詳しい人にはつっこみどころがあるのかも。2013/05/26
おか
52
ちょっと息抜き!あははは って笑っちゃうくらい奇想天外 でも まぁ 旅情ミステリーらしい というか 余り 難しい事を考えずに すら〜っと読めるかな( ◠‿◠ )2019/08/10
pyonko
1
歴史系十津川警部 後半になるにつれ、強引な展開が非常に目につく。 加えて、鑑定団から入るあたり導入部分が千姫殺人事件と被る。 かつ歴史が原因の争いは、出雲・神々の殺人とかと展開が被る。 細かく歴史ネタを入れてくるあたり、 勉強にもなるのだが今回は展開が強引過ぎて、 なんだかなぁと。 2014/03/25
さるきち
0
最初の方は歴史的に見てもそこそこ面白かったのだが、後半は強引すぎる展開。社会的地位がある人がここまで異常なことをやるとは思えないし、一流企業の社長がここまで築き上げたものを壊してしまうことも顧みず、瀬田の唐橋にこだわって、そこで戦争をしかけるなんて。しかも相手も武田と浅井が絡み合って、400年の怨念だなんて戦いをしかける。そういうのが2者も存在すること自体、考えられない。 なんだかなあ・・・という感じ。2015/09/23
たかひー
0
★★ 動機にせよ展開にせよ、なんだかなぁ・・・。2014/06/24