内容説明
機動捜査隊・浅草日本堤分駐所のベテラン辰見は相勤者の新米刑事小沼を残し、管轄外の火葬場にいた。殺害された少女の骨をその娘と拾っていたのだ。少なからぬ因縁を胸にしまい込んで、辰見は連続する娼婦殺しの犯人を追う!靴をすり減らし、目を血走らせて、ときには腐臭にまみれて死体に向き合い、正義を求め続ける刑事コンビの真実とは…。
著者等紹介
鳴海章[ナルミショウ]
1958年7月、北海道生まれ。日本大学法学部卒業。会社勤務を経て、91年に『ナイト・ダンサー』で第37回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。航空小説から警察、純愛、時代小説まで幅広いジャンルで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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オフィーリア
25
所轄の下町の香りのする中年ベテラン刑事と若手刑事が連続絞殺事件に挑むお話し。地道な調査を積み上げまて真相を追う所轄の厳しさがこれでもかと描写されています。延々と防犯ビデオのチェックが続いて大変さが身に染みて理解出来ました。合間合間に登場する浅草のワケありそうな面々が話を退屈にさせずにいてくれました。2018/09/22
ちゃさち
19
連続娼婦殺人事件を追うベテラン刑事と若手刑事の話。変質者という殺人犯を見つけるために、地道に防犯カメラを見続ける、その中で見つけた犯人と真犯人のを見つけ出すベテラン刑事の姿がかっこよかったです。主人公の2人もそうだけれど、周りのキャラクターも個性があって飽きずに読めました。2018/12/20
尾塚
10
風俗嬢の連続殺人事件。ベテラン刑事の辰見と新人小沼のコンビ。犯人を追い詰める過程はそれなりに面白かった。浅草あたりの街並みも紹介されて楽しかった。まあ被害者の三人の内二人が警察関係者と個人的な繋がりがあるなんて、ストーリーはちょっと安易かな。このシリーズは読みやすく疲れないのがいい。次作も楽しみ。 2015/08/11
terukravitz
4
図書館本★★☆☆☆2021/07/29
琵音
3
刑事が連続殺人の被害者の一人残された娘のために、職務中火葬場に行く、というある意味センチメンタルな始まり。先の見えている50代の刑事とその相棒の新米刑事。二人の操作手法を対照させながら、最後は犯人を追い詰めていく。知らなければ入りにくい浅草の路地裏の描写が、その雰囲気を盛り上げていく。でもそれで見つかった犯人はちょっとあっさりだったかも。2016/08/11