内容説明
国文学者・折口信夫の元に一通の書簡が届いた。差出人・貴宮多鶴子によれば、貴宮家に代々伝わる『源氏物語』は従来のものと違い十七帖しかないという。これは源氏物語多作者論を裏付ける『原・源氏物語』なのか?友人とともに出向いた若き国文学者・角川が貴宮家で見たものは…『源氏物語』千年の歴史に秘められた謎とは。
感想・レビュー
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kagetrasama-aoi(葵・橘)
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購入した当時(1997年)読んでいたはずですが、内容すっかり忘れていました。折口信夫先生に対する思い入れはさておき、”角川源義”という名に「あれ?」と思い、途中で「そうそう、あそこで見た名前!」と思い出し、手元にある文庫の最後を見て……。そして最後、読むとは無しに読んでいたあの文章に感激しました!そして、「そうそう、やっぱり金田一耕助ですよねぇ。」と納得しました。横溝正史ブームは私が高校生の頃でした。夢中で読みました。あの頃を思い出させて下さったこの小説に感謝いたします。面白かったです。2015/12/28
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