出版社内容情報
「廃藩置県」から「四十七都道府県」へ。なぜそこに県境があるのか、県境に秘められた歴史を紐解く本、待望の文庫化。
内容説明
「県境」は、単なる行政上の境界線かと思いきや、この曲がりくねった、あるいはまっすぐ、時には消えてしまっている(!)一筋の線が引かれるまでには、全国各地で悲喜こもごものドラマが繰り広げられてきました。なぜそこが県境なのか?誰が、何を基準にして決めたのか?そこに「政治的な思惑」はありやなしや?あなたの住む地域にもきっとある「県境の謎」。思わずだれかに話したくなるような、知られざるエピソード満載です。
目次
1 「廃藩置県」から「四十七都道府県」の成立へ(明治維新が「県」を生んだ―新政府の樹立で行政区分の再編に動き出す;「府藩県三治制」で三府四十一県が成立―さらに「廃藩置県」で三府三百二県に ほか)
2 県境に秘められた歴史(実は徳島県だった淡路島―兵庫県への編入は「稲田騒動」が原因か?;静岡県になりたくなかった伊豆―熱海市の一部は神奈川県だった ほか)
3 なぜそこに県境がある?(瀬戸内海の小島になぜ県境がある?―漁業権をめぐる縄張り争いが発端;出羽国の中にある陸奥国―県名が五回も変わった秋田県鹿角郡 ほか)
4 日本縦断 県境をめぐる争い(リフトの建設計画が蔵王山の県境紛争に発展―県境未定地の認識がなった山形県と宮城県;県境を確定させた中海の干拓と米子空港拡張―江戸時代から境界はうやむやのままだった ほか)
5 県境未定地の謎(県境未定地は全国にどれだけある?―県境、市町村境ともすべて確定しているのはたったの十県;青森と秋田の境界に横たわる十和田湖の県境はどこ?―養殖漁業の免許取得から発生した県境問題 ほか)
著者等紹介
浅井建爾[アサイケンジ]
地理・地図研究家、日本地図学会会員。青年時代に自転車で日本一周旅行をしてから、地図や地名に深い関心を持ち、地理をテーマにした執筆活動を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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