内容説明
迷走を続ける現代社会が求めているのは、心豊かな美しさ。きもの姿の中に四季の恵みや日本の古典文学をいつくしむように描き出す、池田重子コレクションが今こそ贈るこの1冊。未公開を含むきもの姿70点と小物を掲載し「日本のおしゃれ展」の歳時記版を目指した本シリーズ、秋編が揃っていよいよ四季の完成。
目次
秋の盛装
婚礼
王朝好み
菊
紅葉
秋の実り
秋色
お酉様
大胆にして繊細
大正ロマン
秋の愉しみ
著者等紹介
池田重子[イケダシゲコ]
大正14(1925)年、横浜の資産家の家に生まれる。幼少より第一級の美術工芸品や芸能に触れて養われた感性を生かして昭和51(1976)年、東京の目黒に「時代布と時代衣裳 池田」を開店。明治以降のきもの類のコレクターとして知られ、それらをコーディネートして展示した過去数回の「日本のおしゃれ展」はいずれも記録的な入場者数に達した。きものブランド「夢工房」「池田重子きものコレクション」デザインほか、古裂を生かしたきものの創作も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヒロミ
40
いちばん好きな季節、秋のコレクション。赤を印象的に使ったコーディネートが多く、豊穣な季節の美を感じさせる。婚礼衣装の美しいこと!王朝の美に大正ロマンに昭和モダン。まったく着物なんてただまっすぐ縫っただけの代物なのにここまで匂い立つようなロマンチシズムを掻き立てるのは何故だろう。罪な存在だ。春夏秋冬、堪能しました。2017/06/16
ふう
25
圧巻は帯の鷹に狙われた帯留の鳩。粋な縞のお召にトルコブルーの半衿も効いて、贅沢なコーディネート。印象が強すぎて、繰り返しは着られないけれど。象牙にルビーの眼を施した鳩の、飛び上がる瞬間のようなデザインにもっていかれた。これもさまざまな繍の技法に目を奪われる。2023/07/30
はにゃん
2
☆☆☆☆記録忘れ。夏に引き続き「秋」も麗しい。2009/08/17
さればいや
1
より重厚感ある袷たち。温かみ、ときに情熱ときらびやかさとを感じさせてやまない、知恵あるコーディネート。現代でも近づけないこのハイセンスさ。なぜこのコーディネートがモードにいいかげんにしか響いていないのか、悲しい限り。2011/08/26
*kaoru
1
秋らしい紅葉などの柄が素敵。本当に美しいコーディネートでうっとりです。何度も眺めたく本です。2011/03/25