内容説明
グラボーは、まちはずれのはらっぱにすんでいます。ビロードのようなやわらかなけがわ、土をほるのにいい大きな手、ピンクいろのはな。いつもの“ふつう”がいちばん“しあわせ”。動物との共生、そして環境を考える癒しの絵本。よみがえるスイスの名作!!感動の復刊。
著者等紹介
ムルシェツ,ルイズ[ムルシェツ,ルイズ][Murschetz,Luis]
1936年、オーストリアのシュタイアメルカーに生まれる。グラーツで応用芸術を学び、その後オランダのロッテルダムで、実用グラフィック、スポーツ戯画などの仕事を発表。ドイツの『ツァイト』『ズード=ドイッチェ=ツァイトゥング』などの新聞に政治漫画を描き、多くのファンを獲得した
山室静[ヤマムロシズカ]
1906年、鳥取県に生まれる。東北大学美学科卒業。北ヨーロッパ、ドイツ文学の評論、研究、および翻訳を数多く手がける。日本女子大学で児童文学講座を受け持つかたわら、同人誌『海賊』の指導者として、童話作家志望の若い人たちを育てあげた。『アンデルセン全集』『グリム伝説集』『ムーミンシリーズ』など児童書の翻訳も多い。また、詩人としても知られる。2000年3月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
12
建設工事によって住処を追われたもぐらのグラボー。新天地を目指す冒険ですが、自然について考えさせられる本です。2020/05/23
ヒラP@ehon.gohon
12
もぐらの居場所は土の中。 踏みかためられたり、掘り返されたりしたら大変ですね。 突然の建築現場となってしまった土地を逃れて、グラボーが新しいすみかを見つけるまでの苦難は半端ではありません。 何しろもぐらは地面の上では生きていけないのですものね。2019/10/21
鈴
11
図書館の棚から適当に手に取った1冊。これは考えさせられる。人間ってたくさんの生き物たちの住まいをたくさん崩壊してきてるんだよね。グラボーが新しい場所で幸せになることを願う。2011/10/27
遠い日
5
住み慣れた原っぱを追い出されたモグラのグラボー。人間たちの開発という名の暴挙の影で、こんなふうに追いつめられる生きものたちがいるのだ。安住の地が見つかったのはよかったが、いつまでそこに住めるのかはわからない。作者紹介を読むと、環境問題や経済優先のこの世への批判がバックにあると思われる。2014/12/23
lovemys
3
新しいビルが建つたびに、息子たちとこんな話をしてましたよ。土の中に住んでいる生き物もいるもんね。私たちのイメージでは、セミでしたが、スイスともなるとモグラなのね(笑)私はモグラが大好きです♪ もぐらの住む場所を奪わないで! 土の中にも生命が溢れているのですから。絵が素敵♪2019/11/20