出版社内容情報
当たり前すぎて気にもしない、電車の通り道には複雑な歴史が眠っている。
毎日利用してる鉄道路線の「そこが、そのようにカーブしている」のにも理由があった!
当たり前すぎて気にもしない、電車の通り道には複雑な歴史が眠っている。
立ち止まって掘り下げた33の謎を、わかりやすい地図とともに解説。
内容説明
過去や未来も絡んでくる!ルートの要素は地形だけじゃない。古い路線ほど横槍が入って右往左往!?悩んだ末にいまのルートができあがった!複雑な鉄道網は複雑な経緯の結果!?地図を眺めて気づく、ルート取りの謎!
目次
第1章 JRの変な線路(なぜ山手線の線形は縦長なのか?;なぜ山手線の田端~池袋間はM字なのか?;なぜ上野~王子の線路脇は断崖絶壁なのか? ほか)
第2章 地下鉄の気になる線路(なぜ青山通りを銀座線と半蔵門線が並走するのか?;なぜ丸ノ内線はしばしば地上に顔を出すのか?;なぜ荒川を通る地下鉄はすべて地上に出るのか? ほか)
第3章 私鉄の怪しい線路(なぜ山手線に接続する私鉄線は急カーブなのか?;なぜ東武と京成の都心の線形はY字なのか?;なぜ東武線は荒川堤防ギリギリを通っているのか? ほか)
著者等紹介
竹内正浩[タケウチマサヒロ]
1963年愛知県生まれ。文筆家、歴史探訪家。地図や鉄道、近現代史をライフワークに取材・執筆を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kei-zu
33
山手線の池袋から田端の区間は、なぜへこんだような形状なのか。正解は、現在はサンシャインビルの敷地となった巣鴨監獄を避ける必要があったため。 そもそも山手線も現在は環状になるまで複数路線の継ぎ足しがあった。 本書は都内の路線の謎解きをする。なぜこんな経路、駅の位置なのか。地形や政治的要請だけでない、戦争を挟んだ歴史ドラマがある。 線路は、大都市東京の歴史の証人であることを気づかされる。2021/11/17
niisun
29
知っているネタも多かったですが、それでも、なかなか楽しめました。特に、表紙絵にも採用されている堀切駅は、ちょうどこの駅に関連した仕事に関わっていたところだったので、線形や駅の場所の理由がわかって良かったです。仕事にも活かせそうです♪ あとは、ちょっと不思議なルートの取り方をしている理由には様々ありましたが、当初申請していたルートが諸般の事情で、一部の区間の整備を断念した中途半端な姿というのが、“だからこの形なのか!”と、溜飲を下げる思いでした。ただ、最後に人骨ネタを持ってきた意図が今一つわからないですね。2021/03/17
petitlyz
25
【図書館で借りた】数年前まで工事していた駅のそばに勤務先があって、カーブのあるホームだし、それが読みたくて借りた。ずいぶん前だけど、縁があったのは池上線や山手線。山手線は学生時代、30分弱かけて半周していた。朝の外回りは座れたので良く寝過ごしてた。今なら副都心線や南北線などメトロが増えたから短縮できるかと思って調べたらそこまで短縮されてなかった。高低差までよく書かれていて楽しめた。2023/09/17
六点
23
「鉄道のルートファインディングは地形だけではない」と、昨今の鉄道書の氾濫に苦言を呈する様な著者であるが、その言に違わず、東京近郊の鉄道路線、それも地下鉄を含めて、その建設の事情を解き明かしている。とは言え、JR品川が現在地にできた事情を地域の反対によると書いているが、根拠は示されていない。地形図が示されているが、海と丘陵の合間に細長く立地する品川の街にこれ以上、ベストポジションが無いと納得できるくらいの位置に駅があることがわかる。経営の思惑や都市計画にも鉄道は大きな影響を蒙のだなと、学べる良書である。2021/01/04
MILKy
19
【売】2020.東京愛が至って手に取る。東京の電車が好きと言っても主に🚇地下鉄だから、1章JR、2章地下鉄、3章私鉄の編成なので斜め読みしつつ。(元々歴史アレルギーなので歴史系の話になると入ってこない😅)総じて、電車ひとつ通すのには大変なのは勿論その背景には様々なことが絡んでくることを知る。環境、お金、関東大震災!トンネルをつくらずに進めると急カーブになってしまった、トカ。荒川周辺はその土壌の事情で地下に掘るワケにいかず、ひょっこり地上に出ますよ、トカ。飯田橋のホーム移設も新しい話になるも存じず2023/11/25