出版社内容情報
問題解決には問いの立て方が9割。答えのない課題に立ち向かうスキル「哲学思考」を、哲学コンサルの著者がやさしく解説する。
内容説明
本書には、哲学の知識や教養はほぼ出てきません。仕事、人間関係、人生のあらゆる悩みや迷いに効く「哲学思考アプローチ」の方法をお伝えします。
目次
第1章 哲学思考のメリット
第2章 哲学思考とは?
第3章 問いの立て方
第4章 思考の深め方
第5章 哲学対話―他者と進める哲学思考
第6章 世界は哲学を「使っている」
著者等紹介
堀越耀介[ホリコシヨウスケ]
哲学プラクティショナー。哲学コンサルティング企業であるクロス・フィロソフィーズ株式会社取締役や、哲学プラクティスのさかんなハワイ州立大学客員研究員を経て、現在、日本学術振興会特別研究員、東京大学大学院教育学研究科博士後期課程。上智大学文学部哲学科卒業、早稲田大学大学院政治学研究科修了。修士(政治学)。上智大学グローバル・コンサーン研究所客員研究員。暮らしの中で哲学するという実践を広めるため、学校教育やビジネスの現場で哲学対話の講師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Porco
11
うむ。2021/09/20
Taizo
9
哲学というと重厚でカビ臭い印象を受けてしまうけど、この本はすごく楽しく読める。哲学とは「ググっても分からないこと」を考えること、と定義。この定義だと僕たちは研究や仕事に限らずあらゆる状況において哲学していることになる。「今日の昼飯どうするか?」「あの子に振り向いてもらうにはどうするか?」「筋トレ後にプロテインを飲むのかどうか?」など。その定義ゆえにつらつらと哲学者の名前や思想は出てこない。ソクラテスぐらいだ。「知的複眼思考法」と並び立つ「自分の頭で考えるためのガイド」と自信を持って激推しできる一冊2020/12/31
ブック
8
哲学的な思考とは、つまり脳を使って考えることそのものなのだと思った。感じる、思う、悩むといった受動的な脳の働きではなく、主体的に考えを前に進めていく工程なのだ。わかっていくこと、気づいていくことこそが、人生の豊かさの本質だと思うが、それは同時にわかっていないことや、気づいていないことの存在を認知することでもある。そう考えると、まったく人間とは面白いものだ。自分が普段から習慣としてやっている思考法が、哲学思考であることもよくわかった。「必ずしもそうではないかも知れない」というオープンマインドを大切にしたい。2023/08/26
かなすぎ@ベンチャー企業取締役CTO
8
問題解決に効くとあるが、より正確には、「問題をつくりだす」のが哲学の価値があるところかなと読んでて思った。考える、思考するみたいな言葉はよく使われてるけど、この哲学的に考えることができる人って、仕事をしてても圧倒的少数で少ないと思う。スタートアップで働く人はこの本を読んでみるのは面白いはず。まだ世の中にない価値をつくりだすということは、新たな概念、言葉を哲学的に考え、生み出して、それを技術や仕組みに落とし込むことにほかならない。2022/02/26
ひめぴょん
6
著者は哲学を使うお仕事をされているようです。哲学をすることには興味があって、コロナでいろいろなイベント制限が始まるころに哲学カフェの申し込みをしていましたが、中止となりそれ以来参加できていません。いつか機会があれば参加したいと思っています。以下は文中引用とミニ感想文です。「直接答えようとする」のではなく「問うことによって間接的に」問題に迫っていく方法が「哲学思考」。結局のところ自分の軸を作る。「他人の考え」を当てはめて自分の問題が解決するとは限らない。「ぶれない力」「伝える力」「理解する力」「生み出す力」2021/07/10