内容説明
革新的な芸術作品から世界を変えるようなルポルタージュまで、『死ぬまでに観ておきたい世界の写真1001』には、絶対に見逃せない驚くべき写真が次々と登場する。日々無数のスナップ写真が撮影される時代において、これら珠玉の写真は、その目を見張るような内容と見事な技術でひときわ光彩を放つことだろう。レンズの裏に秘められた逸話も解説されたこの総合ガイドを開けば、強い影響力をもつこの芸術形式が今の世を形作ってきた過程が浮き彫りになる。
目次
1820年代
1830年代
1840年代
1850年代
1860年代
1870年代
1880年代
1890年代
1900年代
1910年代〔ほか〕
著者等紹介
ロウ,ポール[ロウ,ポール]
受賞歴をもつ写真家。作品は、『タイム』、『ニューズウィーク』、『ライフ』、『サンデー・タイムズ・マガジン』、『インデペンデント』、『オブザーバー』などの様々な出版物に掲載されている。これまで、ベルリンの壁崩壊、ネルソン・マンデラの釈放、旧ユーゴスラビアの紛争、グロズヌイの破壊といった世界中の重要ニュースを取材してきた。現在は、ロンドン芸術大学のロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーションにて、フォトジャーナリズムおよびドキュメンタリー写真の修士課程主任を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タナカ電子出版
35
私は昨日、写真が大好きな老人に写真の話を しました。とても温厚なタイプな人ですが、 写真に対する情熱は高く。つまらない写真は撮らないと、言っていました。カメラマンのプライドみたいなものを感じました。この本は1001の写真が掲載されています。とても時代時代を反映した歴史的価値とカメラマンのプライドを感じる資料本だと思います。2019/03/23
たまきら
33
高名な肖像写真が表紙の、写真史の教科書のような一冊です。写真技術の進化、それに伴う評価・需要の変化が興味深い。すべての写真に説明がされていて勉強になった。画家が作画のために利用する例も面白かったなあ。トーマス・エイキンスのヌード・・・きちんとポーズまで撮っちゃって。彼が職を失ったのが女学生に男性ヌードを描く場を与えたからだったとは知らなかったなあ。写真がいかに撮影者の切り取り方で如何様にも変化するか、に言明してあるところもいい。ミライ村の生存している村人らの悲しい写真のせいで悪夢を見たが、素晴らしい一冊。2019/03/22
HMax
25
正直なところ、死ぬまでに見ておきたい50ぐらいかな。 戦争と人種差別に関連した写真が多く選ばれています。また知らなかった驚きの事実も。1位:アメリカの国境を越えようとして逮捕されたメキシコ人たち(1979)、2位:廃墟と化したギャレコ製粉所(1865)、3位:燃える僧(1963)、4位:コティングリーの妖精たち(1917)、5位:アメリカ兵が恋人に送った日本兵の頭蓋骨(1944)。 ヴォーグのモデルさんは当然ですが美人が多いですね。2019/06/08
進☆彡19@雰囲気重視
23
写真が好きだ。観る方も撮る方も。この本は、カメラが誕生した頃から、スマホとSNS発信の現代まで、印象的な写真を紹介したもの。見返しの文の通り、写真に添えられた背景や意図が、作品をより深く理解させてくれる。1001枚もの写真に触れて感じたのは、作家が作品に関わろうとするとき、そこには炎のような情熱がある、ということ。さらに言えば、まず情熱があり、それが具現化したものが作品であるということ。自分はまだまだ(あたりまえ)その境地には達していない。だからこそ、たくさん撮っていこうと思う。2019/05/04
くさてる
22
写真という技術が生まれた瞬間から一般人が手に持つスマホから撮られる無数の現在に至るまでの「写真」の歴史を見ることができる一冊。1000頁近い厚さだけど、それでもまだ網羅しきっていない重要な写真は何万枚とあるのだろう。肖像写真から現場写真、写真を生かした芸術、歴史を動かす写真まで、シリアスで恐ろしいものも多いけれど、たまらなく美しいものもあり、とにかく見ごたえのある一冊。良かったです。2019/04/06