出版社内容情報
鎌倉幕府の滅亡から南北朝の動乱まで、天皇が2人いた日本史上最大のカオスを時代背景や人物評など、図版、イラスト付きで解説。
内容説明
後醍醐天皇が京都より吉野へ入った1336年から後亀山天皇が京都へ帰る1392年までの約60年間、2つの朝廷が並び立つという日本史上類を見ない、南北朝時代があった。なぜ、このような異常事態が起きたのか―。鎌倉幕府の弱体化から、建武の新政、足利尊氏の反旗…。京都、奈良、隠岐島、九州と舞台を変えながら、新田義貞、楠木正成ら、太平記の主役級たちが活躍する、歴史スペクタルを図解で解説する。
目次
第1章 南北朝動乱前夜(鎌倉幕府とはどういう存在だったのか?;動乱の導火線となった「両統迭立」とは? ほか)
第2章 鎌倉幕府滅亡!(後醍醐天皇による二度目の倒幕計画が発覚!;南北朝時代のヒーロー・楠木正成の登場! ほか)
第3章 建武の新政失敗!(後醍醐天皇の失政と護良親王の失脚;後醍醐天皇の腹心・西園寺公宗の裏切り ほか)
第4章 朝廷が南北に分裂!(尊氏が再入京しもう一人の天皇を擁立!;足利尊氏が建武式目を発布、実質的に幕府を開く ほか)
第5章 南北朝の動乱をもっと知るための人物事典(後醍醐天皇;足利尊氏 ほか)
著者等紹介
水野大樹[ミズノヒロキ]
1973年、静岡県生まれ。青山学院大学卒業。出版社勤務を経て、歴史ライターとして独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
尿酸値高杉晋作
7
何と興味深い時代なのか! 自分のように無知な人間には入門書として最適。 しかし人間関係が複雑ですな…2017/07/09
i_r_007
3
南北朝時代は建武の新政がコケたと足利義満が統一した程度しか知りませんでしたが、そんな私でも流れを掴めたと思います。歴史を学んでいると、共通の敵は手を組んで倒しますが、その後はまた対立関係を戻るってケースになる場合が多いですね。2024/02/11
ひろかず
2
南北朝時代は奥が深い…。たった56年の間にこれだけの人物が登場して、日本各地で戦いが繰り返されていく。本当に目まぐるしい時代ですね。昨日の味方は今日の敵なんて当たり前だし、鎌倉や京都なんて、何回支配権が入れ替わったでしょう。大まかな流れは理解できましたが、誰かに説明しろと言われたら…無理です。それにしても、後醍醐天皇の執念はすごい!! 2018/04/03
Shinya Fukuda
1
南北朝の動乱についてはこれまで南朝に好意的な見方が強かった。しかしこの分野の本を何冊か読んでみると南朝のやっていることは約束破りだったり、武士に不満を持たせるようなものだった。これでは支持を得られないのは当然だと思った。武士の中で人格、経済力、統治能力等で頭一つ抜けていた尊氏が棟梁に推されたのは自然な流れだった。ただ、鷹揚すぎる性格で物事が拗れさせてしまった。もっと早く動くべきだった。このため混乱が深まったようだ。義貞は尊氏のライバルと言われるが実は足利家に臣従する者で単なる田舎侍に過ぎなかった。2020/02/10
眉は目より太い
1
前史でこれだけ揉めてるんだから、応仁の乱はああなるよなと思った。2017/07/08