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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
57
怪談のような雰囲気をまとっていました。死の匂いが香り始め、生が終わりを告げていく雰囲気です。異界と町の狭間が曖昧になり、絵画芸術も担う人たちも危うい淵を渡り歩いているようでした。その全てが妖の美しさを放っています。江戸の不思議が覇気を失うように幕を閉じるのも印象深いです。2015/11/03
まーしゃ
25
怪談な話が多くなってくけどもこれもこれで奥が深い。アニメではmiss北斎と別名が記されていて。ちょっと絵画にも気になったりとりあえず史実調べてから再読してみようと思いました。2017/08/24
キジネコ
11
龍が空かけ、人魂や狐火が巷の闇を照らし、異界の口が街と人のあわいに開いていた最後の時代、 かも知れない。江戸、独特の大都市で醸成された表現文化の結実の一つ、絵画芸術と、その担い手たちの日常も その異界の淵を渡るような日々だった。明け方に首が伸びると評判の花魁小夜衣、北斎は その寝やに寝ずの番にはいる・・・ひいた蚊帳の結界の中を泳ぐのは、火の玉か?花魁の首か?お栄の名入れした美人画に大枚はたいた好事家の老人、絵の女と祝言盃を交わしたところ 絵の美人に呼ばれ、そこで見たものは?なんだか聊斎志異の世界(^-^)2013/06/12
文
0
画号に執着しない父娘に物や形に拘らず生きる孤高を感じた。2015/08/21
龍國竣/リュウゴク
0
怪談物が多く描かれる。前巻から登場した若き日の歌川国芳も国直と共に語られる。北斎先生は相変わらずの無頼漢ぶりが頼もしい限りだが、最終話ではいよいよ盲目の末娘との交わり、そこに死が吹いていく。生で満たされていた作品が、それによって終りを迎える。2012/06/14