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内容説明
繁華街の路地の一画の古びた飲み屋街。ビルの地下のいささか場違いな飲食店街。東京の片隅に残る、戦災からの立ち直りを刻んだ土地と人の記憶。よみがえる戦後の盛り場。貴重路面図で探訪する東京。
目次
上野―青空市場の「ノガミの闇市」から巨大商店街の「アメ横」へ
浅草―敗戦の混乱の中、いち早く伝統の露店が復活した浅草寺界隈
谷中―戦後から変わらない貴重な木造アーケードの横丁
神田―多層構造の高架橋によって生まれた神田ヤミ市跡の独自性
秋葉原―露天商たちが築いた秋葉原電気街
新橋―ヤミ市の発展形態のすべてが詰まった歓楽街の見本市
有楽町―戦後の有楽町を象徴した飲食店街「すし屋横丁」物語
銀座三原橋―三十間堀川埋立てをめぐる銀座の露店換地事情
池袋東口―繁華街の発展に影響を与えた東口ヤミ市の露店換地
池袋西口―六〇年代まで戦後が残った駅西口の連鎖商店街〔ほか〕
著者等紹介
藤木TDC[フジキティーディーシー]
1962年生まれ。ライター。雑誌、ムックなどに連載、寄稿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Sherlock Holmis
3
黒澤明監督「酔いどれ天使」「野良犬」などに出てくる闇市の様子を見たのは何年も前だが、何か理屈ではない引っ掛かりが自分の中に長く残っていた。決してその時代を体験したいとは思わないが、闇市の歴史を通して伝わる人間の欲望むき出しのエネルギーに、一個の生命として惹き付けられているのかもしれない。2020/11/18
甘鯛
2
ざっと見。この本は資料としての本であるなと感じた。通読するというよりはその都度必要に応じて必要な箇所だけ読むという読み方がいいだろう。2019/05/25
Chihoish
2
駅前になんでこんなところがあるんだろうと昔から不思議だった地帯、大人になって色々事情がわかってきて、そういうのをまとめた本を読みたかった。こちらで引用されている地図は火災保険特殊地図というもので、戦後の詳細な地図と写真、現在の様子と非常に詳しく載っています。あとがきに書かれている考察もなるほどなるほどとうなずける。とても面白かった。東京はヤミ市でできていたんだ!街を観る目が変わって街歩きが楽しくなりそう。2018/10/14
Hisashi Tokunaga
2
「闇市(ヤミ市)」が何故発生し、何故跡化したかを探る事は、近代の街を探ることになる。本書で出て来るヤミ市は神田⇒秋葉原⇒上野・浅草、銀座三原橋・有楽町⇒新橋、赤羽⇒十条⇒池袋⇒板橋・大山、新宿⇒中野⇒荻窪⇒吉祥寺、高田馬場、五反田、錦糸町⇒小岩、門仲・森下、大井町⇒蒲田・大森⇒川崎⇒横浜、蕨、船橋。闇市が形成されなかった地域にこそ目を向ける必要があるかも。典型は東京駅(丸の内、大手町、八重洲、京橋、日本橋など)周辺だろう。2018/08/31
失速男
2
もはや30年以上前となってしまったが、かわらぬ胡散臭さと、汚さ。先日偶然、この本に出てくる場所に関係している人と話したが、ガラの悪い人たちと言ってたのが印象的。火保図って、見てるとおもしろい。販売してくれないかな。2017/11/12