内容説明
朝鮮王朝の版図は、8道という行政区分に分けられ、それぞれに知事にあたる観察使が派遣されていた。中央集権による統治が地方へも行きわたり、儒教精神を重んじる形で行政が行なわれた。科挙で選抜された両班の官僚たちと、連綿たる血縁を誇る王族たちの相克は深く歴史に刻まれている。518年という長きにわたった王朝の統治の秘密は「朝鮮王朝実録」に綴られている。その豊富なエピソードが物語る王朝の実像。
目次
序章 歴史の宝庫「朝鮮王朝実録」(韓国時代劇の主人公が熱く語る;「朝鮮王朝実録」はこうして今に残った ほか)
第1章 これがホントの朝鮮王朝(27人の王が統治した;王の名の由来 ほか)
第2章 骨肉の争い!朝鮮王朝前期(朝鮮王朝を創設した李成桂;王子同士で王位を競った ほか)
第3章 ドロドロの朝鮮王朝後期(王朝存亡の危機;王宮を追放された光海君 ほか)
第4章 ここまで知りたい!朝鮮王朝(善隣外交の要「朝鮮通信使」;朝鮮通信使はどんな一行だった? ほか)
著者等紹介
康煕奉[カンヒボン]
1954年東京生まれ。両親が韓国・済州島出身の在日韓国人二世。東洋大学工学部建築学科および日本大学文理学部史学科卒業。韓国の歴史・文化・スポーツや社会問題を描いた著作が多い。現在は韓流エンタメ総合誌「新 愛してるっ!!韓国ドラマ」(隔月刊)の編集長を務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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CapH17
2
李氏朝鮮の王朝の歴史について分かり易く書かれていた。兄弟や身内同士での殺し合いが代々に渡り醜く続き、よくこんな王朝が500年以上も続いたもんだなと感じた。女性は低く見られていた時代なのに、それぞれの王妃が悪い意味で存在感があった印象。きっと王妃を操っていた官僚が多くいたはずなのに、多くの官僚は後世に悪名を残さない。現代社会と似ているなと感じた。2015/12/30
なみ
1
韓流歴史ドラマを見てみたら『誰?』『それは何?』とわからないことだらけでした。王朝の歴史や、身分制度のことを知って腑に落ちたことがたくさんありました。この次にドラマをみるときは、もっと登場人物の気持ちの動きや作者の意図が理解できそうです。 2013/12/19
ミネチュ
1
康熙奉の本は何冊も読んでます。おもしろく読めます。 ただし、結構、内容がかぶってるので、全部読む必要があるかどうかは・・・。 2013/11/24
tatsuya izumihara
0
仏教中心の高麗から李成桂が朝鮮王朝で儒教に変える。中国同様に科挙があり両班から受験している。両班であれど一族の期待を背負い大変なようだ。王朝は後継ぎを狙って王后、側室、外戚が両班ドロドロの策略を実行する。幼帝には勢道政治。日本の中世、近世でも似たようなことがあるが、朝鮮はもっとドロドロしている。儒教の解釈をこねくりまわして派閥対立など政治が上手く機能していたのだろうか。諸外国の侵入がなかったとはいえ500年以上続いたのだからそれなりに機能していたのだろう。最後は大日本帝国の植民地となる。2022/07/15
고정수
0
이 책 덕분에 조선왕조 역대 왕들 이름을 다 외울 수 있게 되었다 2018/10/24