内容説明
全世界感涙!戦場の傷跡が残るバルカンの地に降り立った、日本人指揮者の挑戦。今、民族共栄のオーケストラが平和のハーモニーを奏でる。
目次
Prologue 遠きバルカンの地にて
1 出発の記憶―デビューの光
2 戦禍の爪痕が残る地で―コソボフィルとの出逢い
3 コソボでの生活とバルカン半島の国々
4 民族共栄のオーケストラをつくりたい―バルカン室内管弦楽団設立
5 ミトロヴィッツァでの演奏会
6 バルカン室内管弦楽団の未来―ロマ民族との奇跡のコラボレーション
著者等紹介
柳澤寿男[ヤナギサワトシオ]
1971年生まれ。長野県出身。パリ・エコール・ノルマル音楽院オーケストラ指揮科に学ぶ。また指揮を佐渡裕、大野和士に師事。スイス・ヴェルビエ音楽祭指揮マスタークラスオーディションに合格し、名匠ジェイムズ・レヴァイン、クルト・マズアに師事。2000年東京国際音楽コンクール(指揮)第2位。以降、新日本フィル、日本フィル、東京フィル、東京都響、東京響、シティフィル、大阪フィル、京都市響、名古屋フィル、札幌響、仙台フィル、アンサンブル金沢をはじめ多くのオーケストラに客演(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みこと
9
すばらしかった。いまだ紛争の傷跡が消えないバルカン諸国で新しいオーケストラを設立した著者の勇気と情熱に拍手。この人の指揮する音楽をぜひ生で聴いてみたいと強く思った。 音楽の力というものをもう一度考えたくなる一冊。おすすめ。2012/07/16
ぽん
6
最初から、そういう意志がありました、 というのではなく、 小さなきっかけが大きな生き方に進んで行ったのだなあ。 戦争の最中でも、音楽を消さなかった音楽家の方達の気持ちも聞いてみたい。2020/06/30
ソバージュ
6
「音楽に国境があってはいけない」と民族共栄のオーケストラ『バルカン室内管弦楽団』を設立された指揮者の柳澤寿男さんの半生。指揮者になるきっかけからして猪突猛進の方のようで、行動力や情熱、素晴らしい功績に感服しました。ロマ民族とオーケストラの共演は興味深々!!動画あるかしら?バルカン半島については知識不足を痛感しました。2019/04/21
けんとまん1007
5
凄い方がいるものだと驚いた。音楽の持つ力ということは、かねがね耳にするところではあるが、民族・宗教対立の場面では、どうなんだろうと思うことも事実。そんな最前線での取り組み。人間性をかけた物語とでも言えばいいのだろうか。確かに、憎しみも含め、いろいろな感情があり、歴史があり、本来こうありたいという思いとの狭間で、迷うことも事実だろう。それらを乗り越えたこの楽団は、未来への希望そのものだと思う。NHKのテレビでもやっていたということで、再放送を望む。2012/04/07
さんだる
3
バルカン半島の歴史がちいとも頭に入っていないので、勉強しないと、と思った。それにしても、音楽の力とは言え、この指揮者も勇気がある。そして状況をどんどん変えていっており、すごい。2012/06/07
-
- 和書
- ごおん