内容説明
合言葉は「世紀末」―「最期の時が近づいた」時、画家たちは、いかなる想像力を発揮するのだろうか?世紀末の物語絵は、なんらかの逸話を物語ると同時に作者自身の内部をも映していき、そして物語らぬようになる。さまざまなイメージに、さまざまなシンボルが託され、錯綜していく。新たな世紀末たる現在、「エロス」「愛と死」「信仰と秘儀」など18のキーワードで、世紀末の闇を解き明かしてゆく…。
目次
序章 物語る絵、物語らぬ絵
第1章 生贄にされる男たち
第2章 苦悶する自我
第3章 死、そして愛
第4章 夕闇に浮かぶ異形
第5章 不安と絶望
第6章 彼方へ