出版社内容情報
「少女にこそ一流の作品を」のモットーのもと、川端康成、吉屋信子、中原中也らが健筆をふるい、若き中原淳一が表紙画家として活躍した雑誌、『少女の友』。明治41(1908)年に創刊、昭和30(1955)年まで48年間続いた月刊誌です。これは日本の出版史上、もっとも長きにわたり刊行された少女雑誌であり、この記録はいまなお破られていません。『少女の友』の誕生から100周年という節目を記念して、”幻の雑誌”が「1号だけ復活」しました。田辺聖子、安野モヨコ、あさのあつこ他特別企画満載の豪華版。
内容説明
伝説の少女雑誌が1号だけ復活!明治41(1908)年の創刊から、昭和30(1955)年の終刊まで、日本の出版史上もっとも長きにわたり刊行された少女雑誌、『少女の友』の傑作記事を、たっぷり載録。
目次
『少女の友』創刊100周年記念特集(表紙で見る『少女の友』の歩み;私、いまでも「大人の『少女の友』」してるわ(田辺聖子)
父・中原淳一と『少女の友』(中原蒼二) ほか)
第1部 『少女の友』ベストセレクション(口絵;写真グラビア;詩 ほか)
第2部 『少女の友』100年の物語(「友ちゃん」同窓会;『友』で育った文学者たち;100周年に寄せて ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
82
『彼方の友へ』の元になった雑誌『少女の友』の100周年記念号、読友さんに教えて貰って10年近く前にこの本が出ていた事を知り図書館で借りた、中原淳一のイラストがレトロだけど今見てもお洒落で素敵です。昭和というとどうしてもモンペに防空頭巾的なお洒落とは程遠いイメージだったのですが、イラストといい付録のフラワーゲームや栞といい昭和の乙女がうっとりと手に取ったであろうと想像できます。『彼方の友へ』の登場人物たちが実在し活躍した事を感じられる1冊でした。2018/02/24
風眠
67
『彼方の友へ』(伊吹有喜)を読んで、モデルになった雑誌『少女の友』が気になって、うずうずして。図書館に問い合わせたら、別の図書館から取り寄せてもらえるという事で、本日わたくしの手もとにやってまいりました『少女の友創刊100周年記念号』。もう手に取っただけで嬉しい。きっと当時の「友」たちも、こんな気持ちだったのかな。ほんの少し大人っぽい雰囲気の少女の絵や、読者モデルの走りとも言える企画、ファン・イベントの友ちゃん会の様子などなど、読んでる私のトキメキと高揚感、半端なかったわー!なんという魔力!これが伝説か。2018/04/03
がらくたどん
64
伊吹有喜さんの『彼方の友へ』を読みながら。明治末から戦中を挟んで戦後の昭和30年まで続いた雑誌「少女の友」の総覧的な記念号。書影は箱ですが、本体カバーの袖や裏表紙に往年の掲載広告(チョコレートとかハモニカとか)も。明治時代から戦後までの表紙絵。読者遠足、読者モデルによる写真小説等の参加型の記事や投稿欄。小説・詩・漫画・着こなし術・生活の知恵・世界の様子を伝える教養記事と、雑誌としての充実度に感心する。保存されていた付録や販促品は概ねカラー図版で掲載してあり、資料としても嬉しかった本。憧れが伝わります♪2023/12/06
ヒロミ
59
【読メ乙女部】明治〜昭和中期迄乙女にときめく心を与えてくれた少女雑誌「少女の友」が創刊100周年記念に一号限りの復刊。中原淳一の全表紙や華麗なる付録の世界も素晴らしいのですが熟読したのは「トモチャンクラブ」という読者の投稿欄とかつての少女読者たちの対談でした。乙女たちは上品な老婦人へと歳を重ねてらっしゃいましたが少女の友への思い出を語っておられる姿は少女の友から豊かな心を貰っておられたのだなあと目頭が熱くなりました。時局に屈せず毅然と乙女たちへの読み物を提供し続けた「少女の友」へ強い敬意を払います。2016/04/11
つきかげ🌙
43
「彼方の友」を読んだ事のある方にはこちらも是非読んでもらいたい。「乙女の友」の原型がここにある。中原淳一の表紙イラストは美しいし、フラワーゲームも美しい。執筆者を見ていると、川端康成、中原中也とか村岡花子とかが書いている。全体的にきらびやかな感じなので、文章の方は頭に入ってこず、読むのを諦めたけれど。2018/05/27
-
- 和書
- 英語で学ぶスポーツ科学