出版社内容情報
金価格は1グラム=15,162円の最高値を記録した(小売り。2024年10月31日)。その後、下落して2025年1月末現在、14,000円台で推移している。では、いくらまで下がったら買い時なのか。著者はズバリ指摘する。
また、1月20日に就任式を終えたドナルド・トランプ米大統領は諸外国に高関税を示唆するなど、米経済の立て直しに躍起だ。そこでトランプが打ち出す一手は以下の3点だと著者は予言。それは――①新たな米国債の発行 ②通貨政策でドル切り下げ ③暗号通貨(仮想通貨)のブロックチェーン技術を使った「デジタル米ドル」の導入だ。
①の「新たな米国債」とは、ナチス政権のドイツが1933年から断行した「シャハト債」(別名「メフォ手形」を模して発行されるだろう。このシャハト債は、当時ドイツ中央銀行(ライヒスバンク)総裁のヒャルマル・シャハトがヒトラーの命を受けて編み出した手法だ。兵器を軍に納入する軍需産業への支払いのため、実体のない組織が手形(証券・債券)の引受人となり、中央銀行が支払いを保証する。こうして秘密裏に軍事費を調達するという手品のようなスキームである。トランプはこれを模して、“新米国債”すなわち“トランプ債”の発行を画策している。
②の「ドル切り下げ」は、米ドルの価値を現在の10分の1に引き下げる。たとえば1ドル=150円が15円になる。なぜ、そうせざるを得ないのか。理由はごく単純だ。アメリカが抱える累積の財政赤字が1000兆ドル(14京円)もあるからだ。さもなければ、アメリカは借金を踏み倒すしかない。
③「デジタル米ドル」は、トランプ政権で「政府効率化省」のトップに抜擢されたイーロン・マスクをはじめとする暗号通貨(仮想通貨)推進派が目論む、紙幣などの形を伴わない新しいドル通貨である。もともと暗号通貨に批判的だったトランプは、マスクたちの説得で態度を豹変させた。
さらに本書では、“投資の神様”ウォーレン・バフェットの「株式市場はカジノ(賭博)的だ」という発言を引き、著者も「株式市場も債券市場も、実体のない水ぶくれだ」と批判する。そして「水ぶくれ」した市場は暴落を迎えると予言。その時期は、目の前の3月だ。
内容説明
トランプにはシャハト債と通貨政策しかない。次の株式暴落は3月!
目次
第1章 金は値下がりしたら買いなさい(トランプ新政権が採る手品(インチキ)の経済政策
「デジタル米ドル」と金地金の闘い ほか)
第2章 トランプは、こうしてドルを切り下げる(「シャハト債」とは何か;実体のない会社組織が手形の「引受人」になった ほか)
第3章 もはや株はカジノ(バクチ)だ(なぜW・バフェットは株式を売って現金にしたのか;バフェットが死ぬとき、大暴落になる ほか)
第4章 トランプの復讐に怯えるビッグテック企業(新・世界通貨にデジタル・マネーが加わった;「トランプの粛清が始まる」 ほか)
第5章 アメリカには新米国債と通貨政策しかない(トランプ勝利の10日後に、私はこう発表した;“イーロン・マスク大統領”誕生するという噂 ほか)
著者等紹介
副島隆彦[ソエジマタカヒコ]
評論家。1953(昭和28)年、福岡市生まれ。早稲田大学法学部卒。外資系銀行員、予備校講師、常葉学園大学教授等を歴任。米国の政治思想、法制度、金融・経済、社会時事評論の分野で画期的な研究と評論を展開。「民間人国家戦略家」として執筆・講演活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Carlyuke
九曜紋
美影ネコ(サブ)
-
- 電子書籍
- 夜想曲……別れ