出版社内容情報
家康の好物の鯛は信長との契りの食材!謙信が信玄に塩を送った目的は流通ルートの開拓?なじみの料理から日本史の真実を読み解く。
内容説明
武田信玄が海を求めたのは、塩の確保ではなく好物のアワビが目当てだった。美食家の豊臣秀吉が行き着いたのは、一杯のおかゆ。スイカ好きの西郷隆盛は、薩摩藩屋敷から日本橋の千疋屋に自ら買いに行っていた。米・砂糖・塩・味噌・醤油・昆布などは、日本史を翻弄する影響力を持っていた…。食材と料理の価値観や位置づけは時代ごとに異なり、時には歴史的事件に影響をおよぼすこともある。本書はそうした「食」を切り口にして、日本史のさまざまな事象を検証・読み解く。学校の授業で習った歴史が違った角度から浮き彫りになり、なじみの「あの食べもの」から、真実が見えてくる!
目次
1 意外なイメージ?歴史人物の好物あれこれ(タイの食べすぎでお腹を壊した?徳川家康の健康志向と死因の謎;名将・武田信玄が海を目指したのは、「塩」よりも「アワビ」が目当て? ほか)
2 歴史を変えるカギとなった料理と食文化(その歴史は神話の時代から!忘れられた「塩の道」の秘密;日本初の大規模内戦「壬申の乱」。発端は「フナのつつみ焼き」だった? ほか)
3 なじみの食材が、日本史を翻弄する!(米―人口を増やし、政権の安定に貢献。だが為政者によってコントロールされる;砂糖―医薬品、賄賂、合戦の引き金。調味料となるのは明治になってから ほか)
4 食にまつわるおもしろ歴史ばなし(知られざる古代食の世界―卑弥呼の時代は何を食べていた?;摂関家に対抗すべく宇多天皇が食した不老不死の食べ物「露蜂房」とは? ほか)