内容説明
樋口一葉、漱石、太宰から夢二、乱歩、向田邦子まで文士と出会うあの道、この街。「散歩の名文」が誘う東京そぞろ歩き案内。
目次
第1章 「東京方眼図」を片手に一葉、鴎外、晶子が歩いた町へ(竜泉・千束―一葉の不滅の名作を生んだ下町へ(樋口一葉『たけくらべ』)
本郷通り―近代日本の誇りをめざした「地図」と散歩(森鴎外『青年』『雁』)
菊坂―伝説のホテルと一葉の路地の青春(近藤富枝『本郷菊富士ホテル』・宇野千代『生きて行く私』) ほか)
第2章 下町 江戸とモダンの散歩道、そして路地、横丁(浅草寺―「心うきうき」雑踏の優しい町へ(林芙美子『放浪記』)
浅草六区―ようこそ「十二階」の魔窟へ(谷崎潤一郎『秘密』)
向島・寺島―江戸以来の艶なる隠れ里「墨堤」の今昔(幸田文『おとうと』) ほか)
第3章 山の手・武蔵野 幻の郊外、面影の風景を訪ねて(渋谷―「散歩文芸ここに生まれる」もと水車村(国木田独歩『欺かざるの記』『武蔵野』)
麻布―街路樹が輝いた雨上がりの散歩(梶井基次郎『橡の花』)
神楽坂―坂と石畳の路地、色香のしみる山の手(永井荷風『夏すがた』) ほか)
著者等紹介
坂崎重盛[サカザキシゲモリ]
1942年生まれ。千葉大学造園学科卒業。役人造園家を経て編集者に。日本路地・横丁学会会長
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