出版社内容情報
統一協会が性教育を異常なほど目の敵にするのをご存知ですか? 彼らと結びついた学者や政治家が、メディアや議会を使ってまじめな性教育に加えてきた下劣で卑劣な攻撃、統一協会の「新純潔宣言」や「教義」によるジェンダー平等への敵対など30年間の出来事を告発し解説。人間の尊厳を守ってきた闘いを報告します。
内容説明
その歪んだジェンダー観の理由と影響を読み解く。
目次
はじめに 「政治的逆流の手はじめ」としての性教育バッシング
第1章 統一協会の「新純潔宣言」が性教育バッシングの起点
第2章 国と地方における“過激性教育”キャンペーン―安倍&山谷コンビがつくったジェンダー・バックラッシュ
第3章 七生養護学校事件と「こころとからだの学習」裁判―“あってはならないこと”を許さずたたかい抜いた一〇年の歩み
第4章 世界の性教育のスタンダード―包括的性教育の時代へ
第5章 統一協会と関係の深い研究者と「性教育」論
終章 統一協会問題の今後
著者等紹介
浅井春夫[アサイハルオ]
立教大学名誉教授。1951年京都府生まれ。1974年龍谷大学法学部法律学科卒業、76年日本福祉大学社会福祉学部卒業、78年同大学院社会福祉学研究科修士課程修了。東京の児童養護施設で12年間、児童指導員として勤務。98年から立教大学コミュニティ福祉学部で助教授、教授として勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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二人娘の父
5
「宗教右派とフェミニズム」でも指摘されている、旧統一協会による性教育バッシングの実態に焦点をあてた労作。このバッシングが、東西冷戦構造の崩壊にともない、「反共」一本で自らの存在意義を政界に示してきた旧統一協会の、生き残りをかけた戦略的なものであったとの指摘は、きわめて説得力のある論建てである。問題は、そうした旧統一協会を利用する政治勢力が、この国の政権与党(地方でも)を握っているということである。東京都による七生養護学校への暴力的な介入はその悪例であることがよく分かる。2023/10/17