内容説明
東京大空襲直前に生まれた赤ちゃんは、13人兄妹の末っ子。その赤ちゃんとお母さんを、焼夷弾の炎の中、布団にくるんで運び、守りきった医師と看護師さんたち。でもその時、12人の兄姉、家族は…。もらったひとつのおむすびを持って、ひたすら12人の子どもたちを待つお母さんの前にあらわれたのは、はたして?わすれてはいけない大空襲秘話。
著者等紹介
早乙女勝元[サオトメカツモト]
1932年東京生まれ。作家、東京大空襲・戦災資料センター館長。絵本・児童書も多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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逢日
1
壮絶だった。痛ましい情景の連続に、動悸が収まらない。2度と起きてはならない出来事。命を落とした方も無念だけれど、生きながらえて、その目に焼きついた残像に苦しむ方々にも安らぎがあります様に。2023/09/15
スパナ
0
東京大空襲直前に出産したお母さんの戦争体験談。 焼夷弾の雨の中、お母さんと赤ちゃんを必死に守ろうとする病院の人々の姿が胸を打つ。 このお母さんには12人の子どもがいたのだが、義理の弟が語る後日談には背筋が凍る思いがした。 同じ悲劇が起きないように後世に残しておくべき本。2021/01/17
Midori Matsuoka
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戦争文学、というと早乙女勝元さんのイメージが濃く残っている。意識的に読んでいたのか、先生が薦めていてくれてたのかは不明。 この作品は東京大空襲の直前に13番目の赤ちゃんを出産したお母さんの物語。空襲の夜病院のスタッフが燃えさかる東京の町をお母さんと赤ちゃんを守りながら逃げる姿が語られている。 一夜にして10万人もの命が奪われた東京大空襲。その中で生き延びた命と失われた命。戦争の恐ろしさが生々しい。2018/09/28
多読多量連投が日課だった
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ままと呼ばせるなよ2018/05/11