内容説明
りっぱな家を格安で貸し出すなんてあやしい…。季子は悪い予感がしていた―。フランス窓に真鍮のドアノブ。一級品の洋館。幽霊つき…。
著者等紹介
富安陽子[トミヤスヨウコ]
1959年東京に生まれる。『クヌギ林のザワザワ荘』(あかね書房)で日本児童文学者協会新人賞、「小さなスズナ姫」シリーズ(偕成社)で新美南吉児童文学賞、『空へつづく神話』(偕成社)で産経児童出版文化賞受賞
篠崎三朗[シノザキミツオ]
1937年福島県生まれ。桑沢デザイン研究所卒業。現代童画ニコン賞受賞。絵本多数。日本児童出版美術家連盟所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なななお
29
2022年西日本読書感想画コンクール課題図書高学年。富安陽子さんなので、面白いだろう、と思って学校に入れました…が予想を遥かに上回る面白さでした🙌立派なお屋敷に引っ越してくることになった小6の季子とその一家。格安の賃貸物件で両親はホクホク。ところが引っ越してきたその日の夕食時、何と幽霊が現れ、謎を解かないと屋敷に住むことを許さないと言う。『貴方なら解けると思う』と幽霊から謎を託される季子。隣家の男の子とのコンビも最高!児童書でこんなにミステリーが堪能出来るなら、もうこれで良いなあ…と思えるほどグッド👍2022/06/18
ケ・セラ・セラ
24
引っ越し先の屋敷に住んでいた幽霊から、三つの試験にパスしないと屋敷から追い出すと言われた季子と両親。どうもその謎解きは、幽霊が答えを見つけて欲しがっている願いのようで…。幽霊といってもゾクゾクの怖さや幽霊退治ものではなく、謎解きのわくわくと、切なさもありの物語。安定の富安さんで面白かった。2021/09/06
ヨシ
19
小学生の季子が引っ越したのは、超豪華なお屋敷。ただし、幽霊つき。つかみはオッケー、最初から面白い予感。この家に住み続けるために、おばさん幽霊のテストを受けることになった季子一家。第一問目は「全部で6文字で、最後が『ん』で終わる私(幽霊おばさん)の名前」。お父さんが不動産屋さんに電話してわかった名前は『安保雪江』。んで終わらない!ここからは完全に探偵小説。そして、明らかになるおばさん幽霊の本当の願い。面白すぎる。児童書の枠を大きく超えたこの本は、富安陽子さんの作。ラスト1ページの季子の言葉は名言で感動。2022/07/28
NakaTaka
10
2001年刊行の新装版。でもちっとも古さを感じない。主人公は小6になろうとする春休みを迎えた女子。父母と引っ越したお屋敷が、なんと元の持ち主の幽霊が出る家だったと。能天気でエネルギッシュねお父さんが面白い。謎解きに協力するお隣の家の男子も 良い味だしている。2019/03/23
つき
8
念願の新居が幽霊屋敷で、幽霊に3つの問題をクリアしなければ住まわせないと言われたら…? 協力を拒む感じの主人公に、ちゃんと謎解きできるか? と不安を感じながら読み進めた。2019/04/30