内容説明
吉三が放火事件の咎人として捕らえられた。無実を証明できるのは自分だけだと、居ても立ってもいられないお七。そこに、許嫁の勘蔵が告げた思わぬ真相。追いつめられたお七の決断は、みずから罪をかぶることだった。刻一刻とせまる結末に、父母も吉三も覚念和尚も、心ある役人さえもお七を救おうと奔走するが―。お馴染み「八百屋お七」の恋が、せつなく清々しい純愛の物語として完結する!
著者等紹介
ジェームス三木[ジェームスミキ]
脚本・演出家。1935年6月10日、旧満州奉天(瀋陽)生まれ。大阪府立市岡高校を経て、53年俳優座養成所入所。以後テイチク専属歌手などを経て脚本家に。85年NHK連続テレビ小説『澪つくし』で視聴率55%を記録。同作品で日本文芸大賞脚本賞(86年)、『憲法はまだか』『存在の深き眠り』で放送文化基金賞脚本賞(97年)、NHK放送文化賞(99年)など受賞多数。その他、舞台演出、映画監督、小説、エッセイなど幅広く創作活動を展開する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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美登利
23
これが本当に史実なのかは、わからないですが、後々に演劇になるほどに江戸を賑わした話であろうことはよくわかります。色々な内容が詰まっています、若い二人の愛、親子の愛、江戸の町の生活、政治のことなど。生き生きとしていて、読む人を飽きさせないと思いました。しかし、松尾芭蕉があんなに薄気味悪い役柄とは。何だかそこだけギャグなのかしらと思ったほどでした。(笑) さてドラマ化されたキャストを調べてみよう!2013/10/27
カピバラ
17
生きながらえるよりも、後世に名を残すという永遠の命を選んだお七。いい意味でも悪い意味でも、彼女は「女」だな~。吉三さんがどうとかより、残されたお母さんとお父さんがかわいそうだ。2014/02/22
Hiromix
2
ほんま上下に分けなくてもいいくらいさらっと読み終わった。ジャニーズ系な吉さんとあっちゃんの顔を思い浮かべながら2013/12/04
Rike
1
切ないなぁ~2016/04/05
あまなつ
0
久しぶりにマンガチックな 本を読んだ。 娯楽本、という感じ。短絡的な内容と感情のみで生きてる人達…どうせ感情話なら もっとヒリヒリしたかった。2019/07/06