目次
第1章 福島原発事故の「理科」(福島原発事故は、何をもたらしたか?;放射線の影響と防護の基本―二種類の影響;どうやって放射線のリスクを減らすか?)
第2章 福島原発事故の「社会科」(原発開発の歴史を見直す大切さ;広島・長崎の核被害が知られなかったわけ;アメリカとソ連のしれつな核軍備競争 ほか)
第3章 私たちはどうすべきか?(電力のつくり方を選ぶ時の考え方;代替エネルギーの開発・普及への課題と展望;節電型の生産・流通・消費・廃棄)
終章 四〇年来の原発批判活動から思うこと
著者等紹介
安斎育郎[アンザイイクロウ]
1940年東京都生まれ。1944年から5年間を福島県二本松ですごす。東京大学工学部原子力工学科卒業。工学博士。立命館大学名誉教授。国際平和ミュージアム・名誉館長。安斎科学・平和事務所所長。平和のための博物館国際ネットワーク・諮問理事。ベトナム政府より、文化情報事業功労者記章受章。第22回久保医療文化賞受賞。第4回ノグンリ平和賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
27
放射線がんは宝くじと違って、当選発表日が決まっておらず、商品の発送をもって替えさせていただきますというタイプのくじ(8頁)。説明がわかりやすいが、個人差がある、直ちに健康に被害はない、という説明はここを悪用したのだろう。余計な放射線は被ばくしないことが肝要(11頁)。セシウム137の放射能は10分の1に減るには100年。粘り強く削り続ける必要がある(13頁)。1961年原子力損賠賠償法、09年改訂で、異常に巨大な天変地異による事故の場合には電力会社は免責(38頁)。 2014/12/19
yo yoshimata
3
コンパクトかつ正確に原発の技術的側面と社会的側面が学べます。筆者ならではの分かりやすさと良心もいいですね。オススメです。2012/09/22
hr
2
原子力発電所は、米ソの核開発競争の一部に組み込まれつつ普及が進められたため、安全性を確かめながら開発をするという流れにはなっていなかった。それに政府と読売新聞の正力松太郎が、原子力に好意的な世論構築に奔走したという部分を読むと何ともかんとも。第二次大戦を振り返ることと同じようなマインドで、原子力についても考えねばならないのだろうな。2017/06/11
Yosihis Takahasi
1
原発のメリットを踏まえての原発批判をしてくれたほうが説得力があがる気がする わかりやすさはいい2013/01/18
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