内容説明
これまで顧みられなかった「松川事件」の殉職者の視点や、新発見の謀略部隊の存在を示す「証拠文書」などで謀略の全容を究明する。
目次
松川町の悩みを解決するために
日本の黒い霧
松川事件の真犯人
真犯人からの手紙の分析
米軍占領と謀略事件(ウィロビー計画)
無罪確定諸事件の恐ろしい謀略性
結論 謀略部隊の存在―CIA文書が物語る真実
著者等紹介
松本善明[マツモトゼンメイ]
1926年大阪に生まれる。1948年東京大学法学部在学中、日本共産党に入党。1949年同大学卒業、日本共産党国会議員団事務局に勤務。1954年弁護士登録、自由法曹団に所属。1967年、衆議院議員に初当選。衆議院議員を11期務める。現在、党名誉役員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
午睡
4
脇の下から血を抜かれ、死後、線路に放置され鉄道自殺をよそおったと推定される下山事件は、それだけで耳目を集めるが、本書を読むと下山事件も松川事件も、まったく同根のワンセットになった謀略事件であることがわかる。そもそも、事件の前史がすごい。東大法学部に在学中に、空き巣に入られた松本氏の自宅では盗まれたのは手紙だけ。そのあと公衆電話をかけていると番号を背後から覗き込まれるほどの尾行( 日本の公安警察はこういう尾行はしない)を受け、住み込みのお手伝いさん誘拐、脱出後の怪死と続く。このあとに本史が始まるのである。2020/11/06
sumjin
2
松本清張、大野達夫氏ら戦後の謀略事件を追求した書籍は多くでているが、それらを踏まえながら、その真犯人は誰か?を新たな米国の公開文書も参考に検証している。米国占領下、CIAの列車妨害専門チームが日本に駐留していた事実。彼らはいつからいつまで日本にいたのか、どんな作戦に従事していたのか。米国のCIC組織が真犯人であることを明らかにしている。本来、日本国家が究明しなければならないこと、ここにも、今も変わらない対米従属の屈辱的な政治姿勢の悪例がある。2013/01/15
-
- 和書
- ジャズ・スタディ