内容説明
「核持ち込み」や「裁判権放棄」密約、日本への「原子力導入」の実態までが、生々しく明らかになる。
目次
はじめに―真実を知らなければならない
第1章 米軍駐留は「憲法違反」
第2章 植民地化反対と軍政
第3章 ベトナム戦争と日本
第4章 闇の中の核持ち込み
第5章 隠される主権侵害と災難
おわりに―対米従属の歴史的原点を訪ねて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
無識者
15
密約の内容、秘密外交などが載っていて、日米関係を論じる時に使えそうだ。外交の手続きがどうあるべきかが考えさせられた。せめて情報公開制度は整備するべきと思う。2015/10/23
しんすけ
2
多くが米解禁文書からの引用である。それだけで日本の対米従属構造が判るから驚く。日本とアメリカにおいては憲法よりも地位協定が優先する。文書から、日本をアメリカの有力な軍事基地にすることが最大目的だと明らかになる。そのために、日本に核を保有させねばならない。自民党政府が現在に到っても原発を推進する根拠もここにある。なぜ、アメリカが日本の軍事基地化に拘るのか。それは「防共」なる単語で表現される。しかし、「防共」「反共」「勝共」なる言葉の実態が、ファシズムであり帝国主義であったことは、多くが知るところだ。2015/10/25
かじやん0514
1
琉球新報の連載がもとなので、分かりやすいが、書かれていることはすさまじい。2011/10/04
yo yoshimata
1
一気に読みました。日米機密文書研究の第一人者が、密約外交の全体を一時資料と合わせて紹介していて興味深いです。いかに対米従属の構造が根深いか、同時に、米国が日本の独立と平和を求める世論を気にしているかが当事者の言葉で生々しく分かります。共産党の国会質問の衝撃が度々出てくるのも面白い。2011/10/02
kadoyan
0
なかなか読めなかったけど、読み始めたらすぐに終わりました。アメリカがいかに日本の世論動向を気にしながら、しかし、基地や核兵器を、誘導しながらおしつけてきたのかということ、そして、そのことに沖縄をはじめ、人民のたたかいがひろがるなかで、アメリカを屈服させてきていることもよくわかりました。 いまの沖縄のたたかい、そして安保なくすたたかいの発展の土台をつかめた感じです。2012/06/30