内容説明
なぜ被爆者認定されないのか、そこには科学を装う隠蔽工作があった。多くの人が苦しむ内部被曝を無いものにしてきた米核戦略を告発。
目次
第1部 被曝隠しとは何か(なぜ、原爆症認定されないのか?;まやかしの認定基準はいかにつくられたか ほか)
第2部 放射性降下物はいかに作られ、どのような性質を持ったか(原爆の原理―原爆投下後の放射能環境を理解するために;原子雲―放射性物質がそこにある証拠 ほか)
第3部 内部被曝の恐ろしさ(被曝;内部被曝の特徴と被曝の機序)
第4部 放射線被曝の実相(内部被曝の放射線量―たった100万分の1グラムで急性症状が!;被爆直後の放射能環境―投下後1週間目の被曝線量(7日間の累積被曝線量) ほか)
著者等紹介
矢ヶ崎克馬[ヤガサキカツマ]
1943年、東京生まれ、長野県松本育ち。名古屋工業大学計測工学科卒、広島大学大学院理学研究科(博士課程)物性学専攻単位取得満期退学。理学博士(広島大学)。琉球大学理学部教授、琉球大学極低温センター長、日本学術会議物理学研究連絡委員会委員、琉球大学学生部長、琉球大学理学部長等を歴任。2009年3月、琉球大学定年退職。2003年より、原爆症認定集団訴訟で、「内部被曝」について証言を行う。現在、琉球大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mao
2
内部被爆の恐ろしさ、イマイチ解っていなかったことを実感。 怖い。2011/09/18
MILKy
1
【売】こういう考え方は伝えていくべきものなのだろう、と思う。…が、しかしっ少し理系寄りに書かれているからか私には全てを理解するに至らなかった。なんしか、内部被曝はより恐ろしいモノだし、一層見過ごしてはいけないものであるコトは間違いない!!2011/11/05
Masataka Sakai
0
広島長崎後の内部被爆について。 科学的なことは難しいが、かなり左2016/04/29
更紗蝦
0
2010年に出版された本なので、ここで扱っている被曝とは福島第一原発事故に起因する被曝ではなく、原爆に起因する被曝です。ですが、内部被曝を無視している日本政府の対応は、原発事故問題も、原爆症認定問題も、全く同じです。(両方ともICRPを根拠にしているので、当然、同じ対応になってしまうわけです。) 本文のほとんどはABCCとICRPの批判に集中していますが、あとがきでは沖縄の基地問題に触れられており、「アメリカの核戦略」という視点で考えれば、基地問題と被爆(被曝)問題は繋がっているということが理解できます。2013/04/13