出版社内容情報
米国発の世界恐慌を作り出した新自由主義。特に日本型の新自由主義成長戦略の帰結=格差・貧困を階級的視点から捉えて今後を展望。
内容説明
新自由主義の延命を断つ国民的決着の方向を究明・整理した力作。
目次
プロローグ 「百年に一度」の現在
第1章 格差社会のなかの新自由主義の破綻
第2章 新自由主義ベースの大不況と世界恐慌化
第3章 新自由主義の歴史的位置と経済学的性格
第4章 改憲型分権国家か憲法型ナショナル・ミニマム保障かの選択
第5章 ポスト新自由主義の新福祉国家か福祉ガバナンスかの選択
エピローグ―新自由主義に対する決着
著者等紹介
二宮厚美[ニノミヤアツミ]
1947年生まれ。神戸大学発達科学部教授。経済学、社会環境論専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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柴犬 太郎
1
今読むべき本。新自由主義の破綻が明らかな現状をしっかり確認できる。2009/04/23
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【★★★☆☆】'09年。「新自由主義(定義が書いてないのでいささか不明瞭)」を、「資本家/労働者の階級的支配関係」を強化する制度面と「効率化・合理的市場他」の思想面に分け、前者を中心的に取り上げる。理論よりも二項対立を軸にした政治・政策的記述が多く、左派。主張は、全国均一の「文化的な」ナショナル・ミニマムは国の責任であること、応能負担の所得配分を基本とし過剰資本を吸収配分することでバブル抑制と底上げ型の内需拡大を図ること。 理論は違えど累進税重視など結論部分でいえば歩み寄れる立場は少なくないように思う。 2013/02/06
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