出版社内容情報
西国の雄・毛利元就の事績をたどることによって、豊臣・徳川の全国統一政権確立へとつながる戦国時代の歴史的意義を解明する。
内容説明
戦国の動乱を駆けぬけた毛利元就。知将の生き様から戦国時代の本質にせまる。
目次
1 「境目」の国人領主(毛利氏の系譜;元就の家督相続;大内・尼子の狭間で)
2 尼子・大内氏からの自立を目指して(「毛利両川」の誕生;「井上衆誅伐」事件;自立への道―「公儀」権力の成立)
3 戦国大名への飛躍(陶=大内氏との決別;厳島合戦;防長征服;国人領主から戦国大名へ)
4 中国地方の「太守」に(石見の領国化;尼子氏の降伏;果てしなき戦い)
著者等紹介
池享[イケススム]
1950年新潟市生まれ。1974年一橋大学社会学部卒業。1980年一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、一橋大学大学院経済学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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今ごろになって『虎に翼』を観ているおじさん・寺
51
信長秀吉家康と違い、人気がある割に入手しやすい手頃な研究書や評伝が少ないのが戦国大名&武将である。しかし本書には満足。一見大した事がなさそうに見えて実は面白いという良書。毛利元就74年の生涯を最新の研究成果を元にコンパクトにテンポ良く書いた評伝である。元就と言えば家康と並び称される苦労人だが、そういう伝説の怪しさもあっさり解明。幼少期の元就から所領を横領し君臨した井上一族(後に元就に滅ぼされる)の罪は、どうやら濡れ衣らしい。しかし国人領主から戦国大名への変化過程では重要な事件なのだ。面白かった。2014/09/01
吃逆堂
1
副題のとおり、国人領主から戦国大名へ発展していく過程がよくわかる。ただ、その段階差を最後にわかりやすく出して欲しかった気もする。一揆契状や防長支配がそれなんだろうけど。2009/04/30
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